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唯一無二の「つよつよ神棚」 木工芸を学ぶ学生が目指す自分だけのモノづくりワクワクを原動力に! ものづくりなヒト探訪記(16)(3/4 ページ)

本連載では、新しい領域にチャレンジする中小製造業の“いま”を紹介していきます。今回は趣向を変えて、京都伝統工芸大学校で伝統工芸の技術や知識を学ぶ吉乃さくらさんに、モノづくりにかける思いについて聞きました。

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作品作りに必要な木材は、自ら木工屋に行って購入

制作に必要な木材は自ら木工屋で購入する
制作に必要な木材は自ら木工屋で購入する[クリックして拡大] 提供:吉乃さくらさん

――ふと気になったのですが、作品を作ったり授業の実習に参加したりする際に必要な木材は自分で用意されているのですか?

吉乃さん 4年間のうち、最初の1年間は学校から木材が支給されました。初心者に扱いやすい、形状変化が起こりにくく、比較的柔らかい木材だったと記憶しています。それ以降は、自分の好みや作品の特徴に合わせて木材を選んでいます。実際に自分で材木屋に足を運んで自費で買い付けをします。

 作品の表情は木目次第で大きく変わるため、木目を見るのが一番重要だと考えています。例えば、縮み杢(ちぢみもく)という特徴を持った木材は、波打ったような模様が見えて、動かしてみるとキラキラした表面に仕上がります。この椅子を作った際に縮み杢の木材を使用しました。

縮み杢の木材を使用した椅子
縮み杢の木材を使用した椅子[クリックして拡大] 出所:ものづくり新聞

杢(もく)とは?

製材したときにまれに現れる、装飾性の高い木目を指します。同心円形の模様「玉杢(たまもく)」や、虎の毛のような斑点模様に見える「虎斑(とらふ)」などが知られています。

参考:林野庁「木づかい普及啓発テキスト 木の基本」

――自費購入で、そういった特殊な木材を準備するのはなかなかお金がかかりそうですね….。

吉乃さん そうですね。作品を作るたびに発生する出費にいつも頭を抱えています(笑)。今、制作している課題作品には桜の木を使っていますが、それを買ったときは3、4万円しました。こういった材料費に加えて、道具も一部は自費でそろえます。

――なるほど。学校に通いながら自費で作品を作り続けるのは、さまざまな工夫が必要になりそうですね。それでは、次は修了展に出されていた作品、「つよつよ神棚」についても教えてください!

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