唯一無二の「つよつよ神棚」 木工芸を学ぶ学生が目指す自分だけのモノづくり:ワクワクを原動力に! ものづくりなヒト探訪記(16)(2/4 ページ)
本連載では、新しい領域にチャレンジする中小製造業の“いま”を紹介していきます。今回は趣向を変えて、京都伝統工芸大学校で伝統工芸の技術や知識を学ぶ吉乃さくらさんに、モノづくりにかける思いについて聞きました。
京都伝統工芸大学校で木工芸を学ぶ
――入学の決め手は何だったのでしょうか?
吉乃さん オープンキャンパスでのモノづくりの体験です。当時は埼玉県に住んでいましたが、京都の本校でオープンキャンパスが開催されていると聞いて、一度見学に行きました。オープンキャンパス自体は東京都内でも行われていたので、その後も3回くらい足を運びました。
木工芸では、鉋(かんな)がけや木彫りなどを体験しました。やはり難しさは感じたのですが、それ以上に大きなワクワク感がありました。もともと「木工をやる!」とおおかた決めてオープンキャンパスに行ったのですが、実際にやってみて、「やっぱりこれがやりたい!」と決意が固まりました。
――普段授業がある日はどのような1日を過ごしているのでしょうか?
吉乃さん 授業は9時45分から17時までの間に、最大で4つの講義があります。18時以降はカフェでアルバイトをしています。授業のほとんどは実習です。曜日ごとに異なる先生から加工技術などを教えてもらいます。
2、3回先生に見せてOKをもらえる人もいますが、私は5、6回手直しをしないといけないことが多く、「自分って不器用だな」と落ち込むこともあります。割合はさほど多くないですが、Adobe(アドビ)のアプリやソフトウェアを使った授業や、工芸士の資格に関係する筆記テストもありますね。
――休日はどんなことをされているのですか?
吉乃さん アルバイトをしているか、遊びに行くことが多いです。時間があればホームセンターに行って、見たモノやそこから感じたことをスマホにメモして、作品づくりに役立てます。例えば、透明の塩ビパイプを見て、形や色がきれいだな、「透明感」をテーマにして何か作れないかな?とイメージを膨らませます。
また、不定期にハンドメイドのイベントに出店してアクセサリーなどを販売しています。高校時代はよくオンラインショップにも出品していましたが、最近は学校などで忙しいためイベントへの出店がメインです。
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