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協業によりSSL/TLS認証や暗号化を容易にするIoTソリューションを提供:IoTセキュリティ
GMOグローバルサインは、暗号ライブラリプロバイダーのwolfSSL Japanとの協業を発表した。協業により、SSL/TLS通信による認証や暗号化を容易にするIoTセキュリティソリューションの提供を開始する。
GMOグローバルサインは2024年6月25日、暗号ライブラリプロバイダーのwolfSSL Japanと協業し、IoT(モノのインターネット)セキュリティソリューションの提供を開始すると発表した。
協業により、GMOグローバルサインのIoT向け電子証明書と、IoT機器向けで軽量なwolfSSLの暗号ライブラリをセットで提供する。IoT機器メーカーやソフトウェア開発ベンダーは、SSL/TLS通信による認証や暗号化を簡単に実装できるようになるほか、IoT機器のセキュリティが強化され、ハッキングや不正アクセス、データ盗難などのリスクを低減できる。
同ソリューションは、不正アップデートを防ぐセキュアなファームウェアアップデート、デバイスが安全な状態で起動することを保証するセキュアブートなどの機能も備える。
なお、wolfSSLの暗号ライブラリはオープンソース版と商用版があり、GMOグローバルサインからテスト用証明書を発行できる。オープンソース版で実装やテストを実施した後、商用フェーズで商用版に移行可能だ。
両社は2024年6月5〜7日に開催された「JapanDrone2024」で、ドローンの通信セキュリティ実装に関して講演した際、同協業の詳細を語った。
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