ポスト量子暗号に対応、組み込みシステム向けセキュリティライブラリを発表:IoTセキュリティ
wolfSSL Japanは、組み込みシステム向けセキュリティライブラリ「wolfSSL 5.2.0」が、ポスト量子暗号に対応したと発表した。ポスト量子暗号によるプロトコルを、簡単に自社製品のネットワーク接続機能へ組み込める。
wolfSSL Japanは2022年3月16日、同社の組み込みシステム向けセキュリティライブラリ「wolfSSL 5.2.0」が、ポスト量子暗号に対応したと発表した。ユーザーは、自社製品の構造や開発環境を変えることなく、ポスト量子暗号によるプロトコルをネットワーク接続機能に組み込める。
wolfSSLはC言語で開発したライブラリで、処理速度やメモリといったリソースに制約がある組み込みシステムやRTOSに適する。インターネットセキュリティの標準プロトコル「TLS1.3」「DTLS1.2」に対応する。
最新のwolfSSLでは、オープンソースプロジェクトのオープン量子安全(OQS:Open Quantum Safe)が提供するライブラリ「liboqs」のアルゴリズムを実装し、組み込みシステムで利用できるようにした。
liboqsは、NIST(アメリカ国立標準技術研究所)のポスト量子暗号標準化(Post-Quantum Cryptography Standardization)に向けたコンペティションのラウンド3で最終候補となった、暗号化および鍵交換アルゴリズム、署名アルゴリズムをサポートしている。
wolfSSLは、オープンソースライセンスまたは商用ライセンスで提供する。デバイスや商用ソフトウェア製品にwolfSSL製品を組み込む場合は、商用版の契約が必要となる。
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