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オークラが協働ロボットを使ったパレタイジングシステムを発売、URと提携FOOMA JAPAN 2024

オークラ輸送機は「FOOMA JAPAN 2024」において、ユニバーサルロボットの協働ロボットパレタイジングを使ったロボットシステム「EasyPAL」を披露した。

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 オークラ輸送機は「FOOMA JAPAN 2024」(2024年6月4〜7日、東京ビッグサイト)において、ユニバーサルロボットの可搬重量20kgの協働ロボット「UR20」を組み込んだパレタイジングロボットシステム「EasyPAL」を披露した。

パレタイジングロボットシステム「EasyPAL」のデモンストレーション。減速エリアに入ると減速、停止エリアに入ると停止する。[クリックで再生]

 オークラ輸送機は1984年から自社製のパレタイジング用多関節ロボットを販売。重量ワークの高速積み付けに適した100〜350kgの高可搬のパレタイジングロボットが多くの工場や倉庫に採用され、これまでの納入台数は8000台を超える。

 今回、ユニバーサルロボットとオークラ輸送機はパートナーシップ契約を締結しており、オークラ輸送機がUR20とロボットの架台、オフラインティーチングソフト、周辺コンベヤー、セーフティ関連機器などで構成される標準パッケージとしてEasyPALを販売する。オフラインティーチングソフトに関してはオークラ輸送機独自の「OXPA-Qm」をベースにした「OXPA-QmC」をEasyPAL用に開発した。

 UR20は64kgと軽量ながら可搬重量が20kgで、ロボットのリーチは1750mmあるため標準的なパレットのサイズをカバーする。軽量段ボールケースなら1時間当たり300〜480個の処理が可能だ。


パレタイジングロボットシステム「EasyPAL」[クリックで拡大]

省スペースに加えてソフトによる簡単なティーチングも特徴[クリックで拡大]

 オークラ輸送機 常務取締役(技術統括) 小野山達夫氏は「これまで取り組んできた、高い能力の産業用ロボットで重量物を素早くさばく、という市場が飽和してきている。昨今は、軽めの可搬重量だがそれほど早くなく、かつ安全に使えるという協働ロボットが脚光を浴びている。海外展示会を見ても、かなりを協働ロボットが占めるようになっており、われわれも焦りを感じていた」と振り返る。

 米国の子会社では先行して、数年前からユニバーサルロボットの協働ロボットを組み込んだパレタイジングロボットシステムを販売しており、好評を得ていたという。その要因の1つが省スペースで導入できる点だ。協働ロボットはリスクアセスメントを適切に行うことで、安全柵を設けなくても作業を行うことができる。

「今までの産業用ロボットでは、スピードが速くて大きいので、非常停止ボタンを押しても慣性で動いてしまう。それを加味して、広いエリアを安全柵で囲わないといけない。協働ロボットであればスピードがそれほど出ず、重量も産業用ロボットに比べて軽いので素早く停止できる。レーザーセンサーなどを活用することで侵入防止用の柵が要らなくなるため、省スペースで使用できる点が好まれている」(小野山氏)

 ユニバーサルロボットでもUR20や可搬重量が30kgのUR30を2023年に開発し、パレタイジング用途での提案をしてきた。今回の提携の意義について、ユニバーサルロボット 日本支社 代表の山根剛氏は「これまでユーザーが自分たちで立ち上げやすいシステムとして訴求し、実際に引き合いもいただいてきた。ただその中で、食品関係の中小企業などは生産技術の人材が十分にいるわけではなく、パレタイジングロボットだけでは不十分なことが分かってきた。ユーザーから見て安心して導入できるパートナーがいる必要があった」と話す。

 オークラ輸送機では現状のパレタイジングロボットは高速、重量物用、EasyPALは軽量、省スペース用としてすみ分けを図る。「われわれはシステムインテグレーターでもある。今後はパレタイジングだけではなく、協働ロボットを使ったさまざまな自動化を提案していきたい」(小野山氏)。


右からオークラ輸送機の小野山氏とユニバーサルロボットの山根氏[クリックで拡大]

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