ソディックが伊の金属3Dプリンタ企業と資本業務提携、相互の製品拡充など推進:金属3Dプリンタ
ソディックはイタリアのPrima Additiveが実施する第三者割当増資を引き受け、業務提携実施に関する契約を締結した。
ソディックは2024年4月1日、イタリアのPrima Additiveが実施する第三者割当増資を引き受け、業務提携実施に関する契約を締結したと発表した。持分は9.5%となっている。
Prima Additiveはイタリアのトリノ近郊に本社を置き、DED方式(Direct Energy Deposition、指向性エネルギー堆積法)、PBF方式の(Powder Bed Fusion、粉末床溶融結合方式)の金属3Dプリンタを開発、販売している。航空宇宙、自動車、宝飾品など幅広い分野向けのアプリケーションとその関連技術を有しており、特に自動車分野で使用されるレーザー溶接やレーザー熱処理などを装備した高度なソリューションの開発にも積極的に取り組んでいるという。また、欧州では顧客、大学、研究機関とのネットワークおよび3Dプリンタ事業における高いブランド認知度を誇る。
ソディックでは、切削や焼結工程を組み合わせたPBF方式の金属3Dプリンタを開発、販売している。精密成形分野ではアジアを中心に強固な顧客基盤、販売ネットワークを有している。また、新中期経営計画では、収益性の改善と向上を目的とした事業、製品の再編成、円安や需要の変化に応じた生産、販売体制のグローバルな再構築を構造改革の基本方針としている。
今回、Prima Additiveと資本業務提携契約を締結することで、今後の成長が期待できる金属3Dプリンタ製品において、日本、欧州、北米を中心とした相互の製品ラインアップ拡充やクロスセル、両社による新規領域、アプリケーションの開拓や販売ネットワークの拡大などを推進する。
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