卓上型空圧式射出成形機の海外向けクラファン開始、国内販売は4月末予定:メカ設計ニュース
オリジナルマインドは、エアシリンダーを駆動源とする空圧式射出成形機「INARI P35」の海外向けクラウドファンディングを開始した。実施期間は2024年4月18日までで、目標金額は100万円。国内での販売開始は2024年4月末で、価格(税込み)は98万8000円を予定する。
オリジナルマインドは2024年3月20日、エアシリンダーを駆動源とする空圧式射出成形機「INARI P35」の海外向けクラウドファンディングを「Kickstarter」にて開始した。実施期間は同年4月18日までで、目標金額は100万円。国内での販売開始は同年4月末で、価格(税込み)は98万8000円を予定する。
INARI P35は、ステージをレバー操作で昇降でき、簡単に金型をセットできる。また、射出成形はボタン1つで完了する。卓上サイズながら、最大約2t(トン)の加圧能力を有し、320℃の加熱温度に対応する。
最大押し出し量は、シリンダーの内径が直径20mmで35cc、同15mmで20cc、同10mmで8ccとなる。エアシリンダーによる空圧式を採用しているため、別途エアコンプレッサーが必要となる。
成形実績のある材料は、汎用(はんよう)プラスチック(PS、PP、ABS、HDPE、LDPE、TPE、EVA)、エンジニアリングプラスチック(PBT、PA6、PA66、POM、PC)、サステナブル材料(セルブレン、ライスレジン、LIMEX、PBS、酢酸セルロース)。エンジニアリングプラスチックは、内径10mmおよび15mmのシリンダーでの成形に対応する。PC(ポリカーボネート)の成形は10mmのみとなる。
動作空気圧力範囲は0.2〜1.0MPa(推奨圧力範囲0.1〜0.6MPa)、取り付けできる型のサイズは厚さ10〜80mmとなる。
なお、日本国内からでも購入できるが、発送が国内での販売開始以降になる可能性がある。
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