検索
連載

従業員130人全員がデザイナー 社員6人の町工場が急拡大し続けているワケワクワクを原動力に! ものづくりなヒト探訪記(13)(5/6 ページ)

本連載では、新しい領域にチャレンジする中小製造業の“いま”を紹介していきます。今回は、創業70年以上の歴史を持ちながら、スピード感のある事業展開でベンチャーのような雰囲気もあわせ持つ、大阪府八尾市の友安製作所 本社オフィス兼工場を取材しました。

Share
Tweet
LINE
Hatena

理念や思いの部分で通じ合う感覚があった、友安製作所との出会い


國清 彩さん 出所:ものづくり新聞

――自己紹介をお願いします。

國清さん ソーシャルデザイン部 広報の國清 彩です。2023年4月に新卒一期生として入社しました。ビジネスネームはCyan(シアン)です。水色が好きなのでCyanにしました。いろんな色の服を着ることが多いですが、クローゼットの中は特に青系のものが多いです。大学時代は関西大学の文学部に所属していました。文学部とはいえ、学ぶ内容に自由度のある学部だったので、映像やアートなどについても学びました。


2023年春の入社式の写真。初めての新卒採用で4人が入社しました 出所:友安製作所

――学生時代はどのように就職活動をされたのですか?

國清さん コロナ禍の就職活動だったので、オンラインで複数の企業の方とお話ができるイベントなどに参加しました。当時は別の企業がきっかけでそのイベントに参加しましたが、そこで初めて友安製作所を知り、他とは違う雰囲気を放っているところに興味を持ちました。自由な社風が感じられ、魅力的だなと思ったのです。社長がイベントに参加していたのはおそらくここだけでした。

 インテリアに関わることで、生活を彩る仕事がしたい、と話すと、他の企業ではもっと具体的な仕事の内容や数年後のキャリア展望などの回答を求められ、そこに違和感がありました。ですが友安製作所の面接では、言葉が通じ合う感覚がありました。企業理念や思いについても共感できる部分があり、選考が進むうちに、その思いを体現し、発信する広報の仕事を、この会社でしたいと思うようになりました。

――就職活動のときに印象的だった出来事はありますか?

國清さん 内定を頂いた後のメールのやりとりで、ビジネスネームで呼び合うようになった時のことです。今では違和感なく呼び合っていますが、当時はそれまで「〇〇さま」とメールを送っていたのに、突然呼び捨てはできませんでした。悩んだ結果「〇〇さん」と書いて返信したのですが、「さん」はいらないよと指摘されてしまいました。入社式のときに頂いた辞令にも、本名と一緒にビジネスネームのCyanが書いてありました。ミドルネームのように、名字と名前の間にビジネスネームが入っていたことを覚えています(笑)。

 また、就職活動の面接ではよく趣味についても聞かれます。いつも答えていた私の趣味は「生活」です。他の企業の面接官の方にはよく「何を言っているんだ?」という表情をされました(笑)。ですが友安製作所の面接では親身に聞いてもらえました。自分の好きなもので部屋を飾ったり好きな料理をしたりして、自分の時間を豊かにし、生活に納得感を持てるようにするのはとても大事なことだと思うのです。その、豊かさや納得感の部分の価値観は人それぞれだと思うので、その1つ1つに寄り添えるような仕事ができたらうれしいです。

多様な顔を持つ会社のことを深く知るため、全部署を回った研修期間


研修の最終日、タイル貼りのワークショップを終えた新卒一期生たち 出所:友安製作所

――入社当時は研修などがあったのですか?

國清さん 1カ月間くらいの期間で2つの研修がありました。1つは一般的なビジネスマナーを学ぶための外部研修です。もう1つの研修では、友安製作所の全部署を回り、友安製作所がプロデュースを手掛けた「友安製作所Cafe」で行われているような、DIYワークショップや溶接なども体験しました。いつも作業をしているオフィスのすぐ隣に塗装、溶接、木工などのモノづくりの現場があるという立地だからこそできた研修でした。きっと他のインテリア関係の企業に就職していたら、こんな体験はできなかっただろうなと思います。機械を触ったり、溶接を体験したりするのは初めての経験だったので、強く印象に残っています。

※ものづくり新聞編集部注:その研修について國清さんが書いたレポートはこちらです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る