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過去も今も、これからも……変わらない○○らしさオートモーティブメルマガ 編集後記

自分たちらしいモノを作っている、とハードウェアでもソフトウェアでも思ってほしいです。

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 この記事は、2024年3月6日発行の「オートモーティブ メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。


過去も今も、これからも……変わらない○○らしさ

 自動車の定番の1つに、「フラグシップモデルで最先端の新技術を採用する」というものがありますね。自社では初採用だったり、他社を含めて日本初とか世界初だったりする技術を最上級のモデルに最初に搭載し、少しずつ下のモデルに展開していく……という流れのことです。

 なんとなく、これは「フラグシップモデル=セダン」だった時代のやり方のような感じもします。現在も何かのモデルに自社初/国内初/世界初の技術が搭載されており、トップバッターを担うクルマは必ず存在しているのですが、フラグシップモデル=セダンだった時期の方がトップバッターとしての役割が特別だったように思えます。

 新技術のトップバッターはそのモデルがマイナーチェンジされる度に、その技術の搭載車種が増えていく度に洗練されて良くなっていくので、トップバッターとしての華々しい期間はあっという間に終わってしまいます。これはハードウェアの新技術に限らずソフトウェアでも同じではないでしょうか。どんどん改良されてアップデートされていくのを前提に、トップバッターには飛びつかず様子見する人もいます。

 そんなことを考えると、フラグシップモデルがどうのこうの、世界初や日本初がどうのこうのと騒ぐのは時代遅れかもしれないとさえ感じます。技術が初物であることよりも、その後に待ち構えている普及やコストダウン、改良などの方がモノづくりとしての本番かもしれません。

 フラグシップモデルは最高級モデルでもあります。高いからこそついているもの、つけられるものがたくさんあります。それは「多機能」という意味でもありますが、良く見せるためのお化粧だったり、最新技術を不具合なく確実に成立させるための安全策だったりもします。

 自動車業界から「原単位」「最小単位」というような言葉が聞こえるとき、余計なものを付加せず「これが核だ」というものを突き詰めるのは、フラグシップセダンに新技術のトップバッターを担わせる華々しい始め方とは全く違う方向からの目線であるなあと私は思います。核心がつかめれば、それを基本形にいくらでもアレンジしてお化粧して応用していけるのですから、何を核心とするのかというところに、その会社の判断や考え方が表れます。

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