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フローで考えるモデリング 〜さまざまな現象を統一的に扱う方法〜1Dモデリングの勘所(28)(4/4 ページ)

「1Dモデリング」に関する連載。あらためて、モデリングの原点に立ち返り、物理量のフローをたどることにより、電気、熱、流れ、音振動といった現象を、同じような手順でモデリングする方法を解説する。連載第28回では、電気、熱、流れ、音振動のフローと、それぞれの物理式について取り上げる。

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現象をフローで考える:音振動の場合

 機械(振動)もフローで表現できることを前節で説明した。一方で、力がフローで、速度がポテンシャルという定義の必要性は理解できても、納得できない側面があるのも事実である。そこで、対象を機械(振動)から音振動に広げ、視点を変えて、音振動のパワーをフロー、エネルギーをポテンシャルとして図7のように表現することを考える。なお、この方法に関する概要は、連載第7回「音振動のモデリング 〜実際の製品をモデリングする際のさまざまな手法〜」で紹介している。

パワーフローで考える:音振動の場合
図7 パワーフローで考える:音振動の場合[クリックで拡大]

 図7を式で表現すると、パワーの連続の条件(電流則)から、

式17
式17

となり、各要素のパワー(フロー)とエネルギー(ポテンシャル)の関係(電圧則)から、

式18
式18

が成り立つ。

 今回説明したフローで考えるモデリングの各現象への展開事例については、次回以降で紹介する。 (次回へ続く

⇒連載バックナンバーはこちら

筆者プロフィール:

大富浩一(https://1dcae.jp/profile/

日本機械学会 設計研究会
本研究会では、“ものづくりをもっと良いものへ”を目指して、種々の活動を行っている。1Dモデリングはその活動の一つである。


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