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リニア型トンネル磁気抵抗テクノロジーを応用した磁気位置センサー:組み込み開発ニュース
Infineon Technologiesは、リニア型トンネル磁気抵抗テクノロジーを応用した磁気位置センサー「XENSIV TLI5590-A6W」を発表した。10μm未満と高精度測定が可能で、急激に変化する方向も正確に検出できる。
Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は2024年1月15日(現地時間)、リニア型トンネル磁気抵抗(TMR)テクノロジーを応用した磁気位置センサー「XENSIV TLI5590-A6W」を発表した。直線方向および角度の位置増分検出に適している。
TMRセンサーはリニアホールセンサーより直線の位置検知に優れ、ノイズとヒステリシスを低減する。S/N比が高く、消費電力が低いため、バッテリー消費量を抑えたコスト効率の良い磁気設計ができる。
これらの特徴を備える同製品は、リニアまたは環状の磁気エンコーダーを用いることで、10μm未満と高精度での精密測定ができる。急激に変化する方向も正確に検出可能だ。
動作温度範囲が最高125℃まで拡張されており、温度安定性も高いため、過酷な環境下でも使用できる。また、JEDEC規格JESD47Kに準拠し、産業用および民生用アプリケーションに広く対応する。光学式エンコーダーやレゾルバーの代替品としても使用でき、カメラのズームやフォーカス調整のためのレンズの位置決めに適する。
6ボールの超小型ウエハーレベルパッケージ「SG-WFWLB-6-3」で提供する。
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