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高度なガス流量制御で半導体製造工程の生産性向上、堀場エステックが新製品SEMICON Japan 2023

堀場製作所は「SEMICON Japan 2023」において、次世代圧力式マスフローコントローラー「CRITERIONシリーズ」の新製品として「D700T」「D700uF」を出展した。

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 堀場製作所は「SEMICON Japan 2023」(2023年12月13〜15日、東京ビッグサイト)において、次世代圧力式マスフローコントローラー「CRITERION(クライテリオン)シリーズ」の新製品として「D700T」「D700uF(マイクロフロー)」を出展した。同製品は、HORIBAグループで半導体事業を担う堀場エステックが2023年12月13日に発売した。

圧力式マスフローコントローラー「CRITERIONシリーズ」に「D700T」「D700uF」を追加
圧力式マスフローコントローラー「CRITERIONシリーズ」に「D700T」「D700uF」を追加[クリックで拡大]

 さまざまなガスを使って基板上の回路を形成するエッチングや成膜といった工程では、先端半導体デバイスの微細化、3次元化に伴い、生産性や歩留まり向上に寄与するガス制御性能のさらなる高度化が求められている。

 そうした声に応えて、堀場エステックではCRITERIONシリーズのハイエンドモデルとして「D700」を2022年に発売。高速応答や低流量域での制御、再現性改善といった、より多様化、細分化する課題に対応するため、新たにD700T、D700uFを開発した。

 D700Tは2本のバルブを直列に配置し、主に下流側のバルブで高速な立ち下がり制御を行うツインバルブ構造をCRITERIONシリーズとして初めて採用した他、新開発の制御アルゴリズムにより、立ち上がりから立ち下がりまでの全制御流量域で0.1秒以下という高速応答を実現。連続プロセスにおけるガス切り替え時間を短縮し、生産性向上につなげる。

 また、D700Tは半導体製造装置からマスフローコントローラーを取り外すことなく、流量精度、圧力センサー、制御バルブの経時変化を自己診断することが可能になっている。異常原因を早期に特定して対策へつなげることで、半導体製造工程のダウンタイム発生を未然に防ぐ。

 CRITERIONシリーズは、ガスを取り入れる際に発生する上流側の圧力の瞬時変動に影響を受けないPressure Insensitive機能を搭載することで安定制御を行っているが、D700Tではさらに下流側(チャンバーにガスを供給する側)における微細な圧力変動による影響も抑え、流量制御のさらなる安定化を実現している。

 D700uFでは、チャンバーへのガス供給時において最小0.025SCCM(Standard Cubic Centimeter per Minute)という極小流量を高精度に計測制御することが可能になっている。堀場エステックの京都福知山テクノロジーセンター(京都府福知山市)で新たに開発した流量基準器を搭載した。

 堀場エステックによれば、グローバルのマスフローコントローラー市場において2023年12月時点で同社製品は約60%のシェアを占める。


CRITERIONシリーズの特徴[クリックで拡大]

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