ニュース
高速で高精度の作業向け産業用スカラロボット、ねじ締めや組み立て工程にも対応:産業用ロボット
ABBロボティクスは、産業用スカラロボット「IRB 930」を発表した。12kg、22kgと可搬質量が高く、力を必要とする作業向けに押し付け圧を200%向上している。
ABBロボティクスは2023年11月24日、産業用スカラロボットの製品群に「IRB 930」を追加したと発表した。12kg(リーチ850mm、1050mm)と22kg(同1050mm)の可搬重量に対応する3機種を用意する。
IRB 930は、バッテリーセルやディスプレイパネル、太陽電池モジュールなどの部品製造で必要となる、ねじ締めや組み立て作業など力を必要とする作業向けに、押し付け圧を200%向上している。最大押し付け圧は250Nだ。22kgの機種は、一度により多くのより重いワークを処理可能で、同クラスの他製品と比べて処理能力が10%向上している。
また、同社のOmniCoreコントローラーを搭載する。同コントローラーは、デジタル接続とスケーラブルな機能を備えるほか、TrueMoveとQuickMoveにより、0.38秒のサイクルタイムと0.01mmの繰り返し位置精度を誇る、高精度なモーションコントロールを提供する。これにより、IRB 930は高い品質基準を保ちながら、時間当たりの生産率を向上する。
IRB 930が追加されたことで、同社のスカラロボットは可搬重量3kgから22kgまでがそろった。いずれも高速で高い繰り返し精度が要求される組み立て作業や包装、製造など、さまざまな産業向けに設計されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 協調する人と機械が柔軟に役割変更、オムロンの次世代コンセプトライン
オムロンは「2023国際ロボット展」において、「i-Automation!」を具体化した2つの次世代生産コンセプトラインを展示した。 - クリスマスシーズンに活躍? ファナックの協働ロボが動くケーキにデコレート
ファナックは「2023国際ロボット展」において、新たに追加した食品対応仕様の協働ロボットのラインアップなどを紹介した。 - 知能ロボットがコンテナ荷降ろしを自動化、混載通い箱のパレタイジングにも対応
Mujinは、「2023国際ロボット展」において、デバンニング作業を自動化する「TruckBot(トラックボット)」を日本初公開した。 - “人の指”でロボットを器用に、NSKがフィンガーモジュールや屋外走行ロボを訴求
NSKは「2023国際ロボット展」において、独自技術を生かした“人の指”状のモジュールである「フィンガーモジュール」や多様な走行環境に対応する屋外走行ロボットなどを紹介した。 - “黒ひげ”も確実に助ける力覚センサーの力、難作業置き換えを訴求したエプソン
セイコーエプソンは「2023国際ロボット展」において、独自の力覚センサーにより、製造現場で人手に頼らざるを得なかった難作業を、ロボットで自動化するソリューション提案を行った。 - 三菱電機が国産リニア搬送システムを2024年投入へ、電気電子部品など主要市場に
三菱電機は「2023国際ロボット展」において、開発中のリニア搬送システムを参考出展した。2024年秋の発売を予定している。