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マスワークスがテスト/解析機能を拡充、故障注入の前倒しと動的テストが可能に組み込み開発ニュース(2/2 ページ)

マスワークスのモデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」は半年に1回のアップデートを行うことで知られている。2023年9月発表の「R2023b」ではテスト/解析関連の機能を大幅に拡充した。

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「Polyspace」が静的コード解析と動的テストの統合プラットフォームに

 組み込みソフトウェアの開発プロセスでは、開発したソフトウェアの静的コード解析に加えて、ターゲットハードウェアを用いた動的テストを行うことが一般的だ。MATLAB/Simulinkでは、組み込みシステムのソフトウェア開発で広く用いられているC/C++言語向けのテストツールとして「Polyspace」を展開している。

組み込みソフトウェアの開発プロセス
組み込みソフトウェアの開発プロセス。静的コード解析とターゲットハードウェアを用いた動的テストを繰り返してコードの修正を行う[クリックで拡大] 出所:MathWorks Japan

 これまでPolyspaceは、静的コード解析向けの「Polyspace Bug Finder/Finder Server」「Polyspace Code Prover/Prover Server」、レビューツールの「Polyspace Access」、Polyspace Accessと連携して統合開発環境上で静的コード解析を可能にする「Polyspace You Code」などがあったが、動的テストについては対応していなかった。

「Polyspace」製品のラインアップ
「Polyspace」製品のラインアップ。R2023bでは、動的テストに対応する「Polyspace Test」が加わった[クリックで拡大] 出所:MathWorks Japan

 Polyspace Testは、これら静的コード解析を中心とするPolyspace製品群と連携して動的テストを行えるようにするツールである。宅島氏は「Polyspaceは、静的コード解析の高度な機能が評価を得て、MATLAB/Simulinkにとどまらない多くのユーザーに利用してもらっている。Polyspace Testを投入することで、そのようなPolyspaceのユーザーに、静的コード解析と動的テストの統合プラットフォームを利用してもらえる準備ができたことはうれしい」と語る。

静的コード解析と動的テストの統合プラットフォームの利点
静的コード解析と動的テストの統合プラットフォームの利点[クリックで拡大] 出所:MathWorks Japan

 Polyspaceによる静的コード解析と動的テストの統合プラットフォームでは、コードカバレッジのキャップの特定やテスト記述の優先順位付け、コードカバレッジ解析の支援、単体テストでの静的コード解析の実行などが可能になるという。また、テストワークフローとしては、Polyspace Testの専用APIを用いたVSCodeなどのコーディング環境内でのテスト記述の他、モデルベース開発環境であるMATLAB/Simulinkを活用したテストマネージャーGUIに基づくローコードでの記述にも対応している。

「Polyspace Test」の主要な機能
「Polyspace Test」の主要な機能[クリックで拡大] 出所:MathWorks Japan

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