衛星通信やレーダー、DDS用途向け機能を追加したモデルベース開発環境の最新版:組み込み開発ニュース
MathWorksは、モデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」の最新バージョン「Release 2021a(R2021a)」を発表した。衛星通信、レーダー、DDSアプリケーション分野に向けた3つの新製品、12製品の主要なアップデートなどが含まれる。
MathWorksは2021年3月16日、モデルベース開発環境「MATLAB/Simulink」の最新バージョン「Release 2021a(R2021a)」を発表した。衛星通信、レーダー、DDS(Data Distribution Service)アプリケーション分野に向けた3つの新製品、12製品の主要なアップデート、その他多くの機能を追加している。
衛星通信向け「Satellite Communications Toolbox」は、衛星通信システムやリンクのモデル化、シミュレーション、解析、検証を支援する。柔軟な開発環境を備え、衛星通信、ナビゲーション、リモートセンシングシステムのマルチドメインシミュレーションや検証のための構成可能性と拡張性を提供する。
レーダーシステム向け「Radar Toolbox」は、多機能レーダーシステムの設計、シミュレーション、解析、テスト用のアルゴリズムとツールを備え、レーダーの製造や調達前にシステム設計のトレードオフ評価が可能になる。
DDSアプリケーション向け「DDS Blockset」は、完全なモデルベースデザイン環境として、モデル化、シミュレーション、検証、コード生成などを提供する。設計とコーディングの反復時間を短縮し、エラーの早期発見に貢献する。
MATLABの新機能では、ライブスクリプトの動的コントロールや、コードを記述しなくてもライブスクリプトにプロットを追加できるタスクを新たに提供する。Simulinkは、Cコードを再利用可能なSimulinkライブラリとしてインポートし、シミュレーション時間を短縮するようアップデートした。
さらに、静的コード解析ツール「Polyspace」や「Stateflow」のほか、自律システム、金融工学、制御システム、画像処理、コンピュータビジョン、RF、ミックスドシグナル、テスト、測定の各分野で製品をアップデート。これらを含む最新版のR2021aは、既にダウンロードによる提供を開始している。
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