切削加工でのバリ発生を極小化し、バリ取り工程を削減する新シリーズ:FAニュース
不二越は、切削加工でのバリ発生を極小化し、バリ取り工程が不要となる切削工具「バリレス」シリーズを2023年12月21日に発売する。ドリル、タップ、エンドミルをラインアップする。
不二越は2023年10月18日、切削加工でのバリ発生を極小化し、バリ取り工程が不要となる切削工具「バリレス」シリーズを同年12月21日に発売すると発表した。初年度で年間3億円、2026年度にはシリーズ全体で年間10億円の目標を掲げる。
「アクアREVOドリル バリレス」「SGスパイラルタップ バリレス」「アクアREVOミル バリレス」の3種類を展開。価格はドリルが1万1700円、タップが3220円、エンドミルが1万3200円(各税別)となる。
アクアREVOドリル バリレスは、寸法範囲が直径2〜16mm、全141寸法で、貫通時の抜けバリを極小化し、陣笠残りが無い。刃先形状「Cポイント」によってドリルの振れを低減し、「Rエッジ」で切り込み量や切削抵抗を低減し抜け際のバリを切除する。バリ取りが難しいクロス穴の加工にも対応。従来と同等の切削条件で、長寿命、安定加工ができる。
SGスパイラルタップ バリレスは、寸法範囲がM3〜12。並目、細目、通り穴用、止り穴用など26寸法に対応する。下穴内径も同時に切削する「Sエッジ」で、めねじ内径に発生するバリを無くし、完全ねじ山部の刃欠けを防ぐ「Gチャンファ」により、汎用タップと同等の長寿命となっている。
アクアREVOミル バリレスは、4枚刃の2.5DでGタイプ。寸法範囲が直径6〜20mmの全6寸法だ。工具先端側が右ねじれ刃、シャンク側が左ねじれ刃の「Wヘリカル」を採用しており、側面加工の面バリを極小化する。また、新形状「Cチャンファ」をねじれ刃交差部に採用し、段差を抑制する。
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