トヨタの次世代電池パフォーマンス版、大型セルでEV走行距離1000km超も視野に:ジャパンモビリティショー2023
トヨタ自動車のレクサスブランドは、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー、旧東京モーターショー)」において、次世代電池パフォーマンス版(角形)を披露した。
トヨタ自動車のレクサスブランドは、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー、旧東京モーターショー)」(プレスデー:2023年10月25日〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日、東京ビッグサイト)において、次世代電池パフォーマンス版(角形)を披露した。2026年導入予定の次世代EV(電気自動車)「LF-ZC」で採用し、満充電からの走行距離1000kmを目指す。
次世代電池パフォーマンス版(角形)は、トヨタ自動車が出光興産と共同開発を進めている全固体電池ではなく、電解液を用いた液系リチウムイオン電池である。展示では大型と小型、2種類の電池セルを披露した。外形寸法は示されていなかったものの、大型の電池セルは30×12×5cm、小型の電池セルは30×8×2.5cm程度だった。
満充電からの走行距離1000kmを目指すLF-ZCは小型電池セルを用いる予定である。一方、次世代電池パフォーマンス版(角形)の展示は、現在トヨタ自動車が販売しているEV「bZ4X」の電池パック内に総計96個の大型電池セルを並べたモックアップとなっている。「車高が低いLF-ZCは小型電池セルを使用する必要があるが、SUVなどより車高が高い車両であれば大型電池セルを採用できる。その場合、走行距離を1000km以上に伸ばすことも、走行距離を1000kmにしたまま電池の搭載数を減らすなどの選択肢が出てくるだろう」(レクサスの説明員)という。
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