この記事は、2023年10月10日発行の「日刊MONOist」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
データをやりとりする仕組みを作ることは製造業のメインの仕事なのでしょうか――。先週は日本版データ共有圏を目指す「Ouranos Ecosystem(ウラノス・エコシステム)」を推進する経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 アーキテクチャ戦略企画室長の和泉憲明氏の記事がよく読まれました。
ウラノス・エコシステムは、人手不足や災害激甚化、脱炭素への対応といった社会課題の解決に向けて、企業や業界、国境を跨ぐ横断的なデータ共有やシステム連携を行うための、日本版のデータスペース(データ共有圏)です。詳しくは以下の記事を読んでいただきたいのですが、筆者が特に面白いなと感じたのは「理想の政策はドイツのアウトバーン」とした政府としての経済政策への考え方です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本版データ共有圏「ウラノス・エコシステム」とは? 欧州データ包囲網への対抗軸
世界中で「GAIA-X」や「Catena-X」などのデータ連携の枠組み作りが進む中、日本にはどのような取り組みが求められるのだろうか。2023年4月に正式に命名された日本版データ共有圏「ウラノス・エコシステム」の概要と狙いについて解説する。 - インダストリー5.0のデータ共有ネットワーク、GAIA-XやCatena-Xがもたらす革新
インダストリー4.0に象徴されるデジタル技術を基盤としたデータによる変革は、製造業に大きな変化をもたらしつつある。本連載では、これらを土台とした「インダストリー5.0」の世界でもたらされる製造業の構造変化と取りうる戦略について解説する。第3回はインダストリー5.0においてキーコンセプトとなってきているGAIA-Xや、Catena-Xなどのデータ共有ネットワークの動向について紹介する。