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「消費」と「貯蓄」はどんな関係にある? 家計と政府のデータを調べてみようイチから分かる! 楽しく学ぶ経済の話(5)(4/5 ページ)

勉強した方がトクなのは分かるけど、なんだか難しそうでつい敬遠してしまう「経済」の話。モノづくりに関わる人が知っておきたい経済の仕組みについて、小川さん、古川さんと一緒にやさしく、詳しく学んでいきましょう!

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最終消費支出の水準と変化

続いて、最終消費支出の規模と変化について見てみましょう。まずは、家計最終消費支出です。より身近な数値で見てもらいたいので、1人当たりの水準でならしてみましょうか。



図10:1人当たり家計最終消費支出[クリックして拡大] 出所:小川製作所

横軸が1997年から2019年の変化量で、2019年時点の最終消費支出額を表しているんですね。


住宅・電気・ガス・水道が圧倒的な存在感ですね! 縦軸の数値で見ると金額が60万円程度と大きく、なおかつ期間中に15万円以上増えています。


次いで食品・非アルコール、交通、個別ケア・社会保護・その他の金額が多いですね。情報・通信の金額はそれほど多くありませんが、変化量が大きいようです。


なるほど。逆に消費が減っている項目も結構あるようです。被覆・履物、娯楽・スポーツ・文化、アルコール飲料・たばこなど、どちらかというと嗜好品や生活をより豊かにする支出ですね。


そうですね、逆に支出が増えているのは生活に必須な支出ばかりです。可処分所得が目減りする中で、生活を送る上で増やさざるを得ない項目は支出を増やし、その代わり、ぜいたく品などの支出を抑えているようにも見受けられます。


もう一方の政府の支出はどうでしょうか?



図11:機能別の1人当たり政府最終消費支出[クリックして拡大] 出所:小川製作所

また極端なグラフが出てきましたね!


圧倒的なのは保健です。次に大きく支出が増えているのが社会保護ですね。その他の項目は、教育、経済業務、一般公共サービスの金額が多いようですが、ほとんど変化がないようです。一般公共サービスや環境保護はむしろ減少していますね。


当然ですが、政府最終消費支出の便益を受けるのは国民ですね。政府最終消費支出の多くは、直接的、間接的に国民(家計)が受け取る消費となり、政府がお金を出して支出しているという形になっているわけです。


例えば身近なところでは、医療費の自己負担分以外の費用なんかをイメージすると良いと思います。これは保健の項目に含まれる支出ですね。


それが1人当たり60万円近くの支出となっているわけですね!


こういった個人の消費となる項目は個別消費支出と呼ばれます。一方、地域開発や防衛、環境保護など国民全体に貢献する項目は集合消費支出です。


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