ニュース
低消費電力のエッジAI向けプロセッサIPを発表、従来比で最大20倍高速化:人工知能ニュース
Cadence Design Systemsは、次世代AI向けIPの「Cadence Neo Neural Processing Units」と、AIソフトウェアツールの「NeuroWeave SDK」を発表した。2023年12月初めに一般提供を開始する予定だ。
Cadence Design Systems(ケイデンス)は2023年9月13日(現地時間)、次世代AI(人工知能)向けIP「Cadence Neo Neural Processing Units(Neo NPU)」と、AIソフトウェアツール「NeuroWeave SDK」を発表した。同年12月初めに一般提供を開始する予定だ。
Neo NPUは、低消費電力かつ拡張性が高く、シングルコアで8G〜80TOPS、マルチコアで数百TOPSの処理能力を持つ。SoC(System on a Chip)の設計者が電力、パフォーマンス、面積の条件を満たすようAIを設計できる。
ケイデンスの第1世代AIのIPと比較して最大20倍高速化し、1秒間の1mm2あたりの推論性能は2〜5倍、1秒間の1Wあたりの推論性能は5〜10倍向上した。
NeuroWeave SDKは、ケイデンスのAIとテンシリカ(Tensilica)のIP製品全体を単一ツールでサポートするAIソフトウェアソリューションを提供する。TensorFlow、ONNX、PyTorch、Caffe2、TensorFlow Lite、MXNet、JAXなどのML(機械学習)フレームワークに対応し、コード生成の自動化によりコーディング不要なAI開発が可能となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 今が復活のラストチャンス、日本政府が進める半導体産業戦略
日本ケイデンス・デザイン・システムズでは2022年7月15日に、「CadenceLIVE Japan 2022」を横浜ベイホテル東急で開催し、新製品の技術アップデートやユーザー事例の紹介などが行われた。本稿では、経済産業省 デバイス・半導体戦略室長 荻野洋平氏による招待講演の模様を紹介する。 - ケイデンスがGHSに1億5000万ドル出資、組み込み分野で協業
Cadence Design Systems(ケイデンス)とGreen Hills Software(GHS)は、組み込みシステムの安全性向上のための協業を開始する。ハードウェア、ソフトウェア両面をカバーする統合ソリューションを提供することで、新たなビジネス拡大を目指す。 - ISO26262準拠へのプロセスを容易にする、TCL1適格の認定を取得
ケイデンス・デザイン・システムズは、国際的第三者試験認証機関TUV SUDより、包括的な「TCL1適格」の認定を取得した。これにより車載LSIの設計において、ISO 26262規格に準拠するためのプロセスがさらに容易になる。 - AUTOSAR準拠のTOPPERSをテンシリカのプロセッサとDSPに移植
ケイデンス(Cadence Design Systems)は名古屋大学と協業し、同社のテンシリカプロセッサおよびDSPに車載ソフトウェアの標準規格「AUTOSAR」に準拠したリアルタイムOS「TOPPERS ATK2-SC1」を移植した。 - ISO26262準拠に必要な故障注入検証の手間を半減、ケイデンスが新ソリューション
Cadence Design Systems(以下、ケイデンス)は、自動車向け機能安全規格であるISO 26262に準拠するICを設計する上で必要な故障注入(Fault Injection)と安全性検証を行うプロセスに掛かる手間を半減する「Incisive機能安全ソリューション」を発表した。