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災害支援ロボットは“ダミヤン”を救えるのか!?――レスコン2023レポート:ロボットイベントレポート(2/3 ページ)
2023年8月11〜12日に神戸サンボーホールで開催された「レスキューロボットコンテスト2023」の概要と結果をお届けする。コンテスト参加チームの災害支援ロボットは要救助者ロボット“ダミヤン”を救えるのか!?
レスキューロボットに課せられたミッション
このようにフィールドが一新されたため、レスキューロボットに課せられた任務にも変化が生じた。課題は大まかに分けて「作業ミッション」「調査報告ミッション」「救出ミッション」の3つに分けられ、それぞれのミッションでも行うべきことが多数ある。
作業ミッション
- 救出搬出経路を確保するため、通路上にある障害物の撤去。黄色と黒でマーキングされているオブジェクトを、指定エリアに運びこむ
- 二次災害発生防止のためにブレーカーを落とし、電気供給を遮断する。フィールド上にある白く光るボタンを押せばクリア
2023年から新たに追加されたミッションで、ルームBの柱にあるボタンがブレーカーの替わりになっている。課題に特化したロボットはいなかったが、アームを駆使してこのボタンを押すロボットがいた。競技後の活動報告では「やってみたらできました」と、その場の判断でチャレンジしたチームもあったようだ。
調査報告ミッション
- 建物内の被災状況を報告する。フィールド上に置かれているストーブの中に火がついているものがあるか、報告しなければならない
- 室内で救助を待つダミヤンの存在を報告。ダミヤンを発見したら、本部へ報告する必要がある
救出ミッション
- 救出を指示されたダミヤンに支援物資を提供する。ダミヤンの近くに支援物資を届けると、ダミヤンのフィジカルポイントが少し回復する。実際のレスキュー活動において、水や食べ物などを届けているイメージだ
- ダミヤンの容体判定。ダミヤンの顔色、音声、胸についているQRコードから容体を読み取る
- ダミヤンを優しく、素早く救出する
- ダミヤンに痛みを与えないように搬送する
ロボットがダミヤンの容体を判定中。「顔色(頭部の発色)」「音声(周波数)」「鳴動パターン」「QRコード」の4つの識別因子から、「歩行」「負傷」「呼吸」「脈動」「意識」の5つについて容体判定を行う[クリックで拡大]
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