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川崎重工が油圧装置の故障予兆などが可能な状態監視システム開発、2024年から展開:FAニュース
川崎重工業は、一般産業機械向け油圧装置用状態監視システムを開発した。油圧装置の稼働状態を可視化することで保守点検作業の負担を軽減し、油圧ポンプの故障予兆診断により、設備のダウンタイムを短縮する。
川崎重工業は2023年8月23日、一般産業機械向け油圧装置用状態監視システムを開発したと発表した。既に産業機械メーカーなどへのトライアル提供を始めており、2024年から商用展開する。
同システムは、油圧装置の稼働状態を可視化することで、保守点検作業の負担を軽減する。装置内の油圧ポンプの故障予兆や作動油の劣化の診断ができるため、設備のダウンタイム短縮に貢献する。また、油圧装置やポンプ、作動油の状態を監視し、結果をレポートとして定期的に配信する。
さらに、センシング対象の項目や、既設装置へのセンサー機器取り付けなど設備に応じた提案をする。サブスクリプション契約も可能なため、長期的かつ安定した運用と初期投資の低減につながる。
同社は油圧装置に関する豊富な知見を生かし、システム導入の検討から立ち上げ支援、点検、更新まで、トータルソリューションを提供する。
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