NEC、クラウド技術などを活用した柔軟かつ高信頼性の5Gコアネットワークを開発：製造ITニュース

NECは、クラウド技術などを活用し、柔軟性と高信頼性を兼ね備えた5Gコアネットワークを開発した。消費電力当たりのデータ転送量を従来の2.8倍まで増大し、トラフィック閑散時には消費電力を20％削減する。

[MONOist]

　NECは2023年8月17日、クラウド技術などを活用し、ネットワークリソースアサインの柔軟性とテレコムネットワークに求められる高信頼性を兼ね備えた、5Gコアネットワーク（5GC）を開発したと発表した。

　同技術は、サービスの多様化やトラフィック増大に対して柔軟に対応できる。オープンAPIを搭載し、システム間インタフェースを介して5GCを直接利活用する、オープンなネットワークシステムを可能にしている。また、モジュールの新設や増設にかかる時間を従来の10分の1に短縮できる。

　データの伝送経路となるデータプレーンでは、ハードウェアによるパケット高速転送技術を開発。消費電力当たりのデータ転送量を従来の2.8倍にまで増大させた。また、ハードウェアリソースを動的に制御する負荷判定技術により、トラフィック閑散時には消費電力を20％削減することにも成功。これにより、消費電力当たりのデータ処理速度の最大化を可能にした。

5Gコアネットワークの構成［クリックで拡大］ 出所：NEC

　今後は、産業ごとのITおよびOT（制御技術）システムにも適用し、全ての人とモノがつながるネットワークインフラ構築に貢献するとしている。

　なお、今回の開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」における開発テーマ「ポスト5G時代のモバイルコアの実現に向けた高信頼性・柔軟性を両立するクラウド技術拡張に関する研究開発」として実施された。

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