エッジAIカメラに対応する顔認証アプリと顧客行動分析アプリをリリース:人工知能ニュース
Ideinは、同社が技術協力し、アイシンが開発するエッジAIカメラ「ai cast」に対応するAIアプリケーションとして、顔認証アプリ「Actcast ProfileInsight」と、顧客行動分析アプリ「Actcast IDInsight」の提供を開始した。
Ideinは2023年6月30日、同社が技術協力し、アイシンが開発するエッジAI(人工知能)カメラ「ai cast(アイ キャスト)」に対応する、AIアプリケーション2種の提供を開始した。顔認証アプリ「Actcast ProfileInsight」と、顧客行動分析アプリ「Actcast IDInsight」だ。
ai castは、Ideinが開発、運営するエッジAIプラットフォーム「Actcast」と連携している。Actcastで提供するai cast対応アプリをインストールすることで、用途に応じて多様なAI機能を利用できる。
これまでai castは、「人数カウント」「人物の属性分析」「サイネージの視認計測」の3種類のAI機能に対応していた。今回、顧客の課題やニーズに合わせて新たに2種類のAI機能を追加した。
Actcast ProfileInsightは、画角内の指定エリアに映った人物の顔が、事前に登録した人物の顔と一致した場合に、その人の名前とマッチングスコアを通知する。オフィスや工場などの入退管理や勤怠管理、イベント会場での入場者チェックなどに利用できる。
Actcast IDInsightは、画角内の指定エリアに映った人物の全身画像から特徴量ベクトルを抽出し、特徴量を突き合わせることで、同一人物か別人かを判定する。商業施設でのフロアをまたいだ顧客の回遊分析などが可能となる。
利用料金は、両アプリともにカメラ1台当たり月額約1万2000円となる。ai cast自体も1台約8万円と低コストで導入可能だ。従来はデバイス費用に数百〜数千万円、月額ソフトウェアに数十万円かかることもあったシステム導入費と比較して、大幅にコストを削減できる。
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