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実施は2割も多くは成果を実感、村田製作所がスマートファクトリー化の調査を実施:スマートファクトリー(2/2 ページ)
村田製作所は国内の製造業関係者を対象に2023年1月に行った自社のスマートファクトリー化に関する調査結果を発表した。
スマートファクトリー化の成果を感じていない要因とは
一方で、成果を感じていない70人は、主に「データ分析・予測」「データ収集・蓄積」でつまずいていることが分かった。また、スマートファクトリー化が滞っている要因では「専門的な技術者や人材がいない」「費用対効果が示せない」などの回答が多く集まった。
スマートファクトリー化の推進体制は「自社内で主導し、一部外部ツールやソリューションを使用している」「一部作業をパートナーに委託している」「取り組みの大半を社外のパートナー手動で実施している」を合わせて70%近くに上り、外部ツールの利用やパートナー企業との協力など自社内で完結せずに進めていることが分かった。
また、現在取り組んでいるスマートファクトリー化の項目については、全ての項目で今後も継続したいとの回答が約90%を占めており、手応えを得ている様子がうかがえた。
なお、調査は2023年1月25〜27日にインターネットを用いて行われた。
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