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ERPパッケージをフル活用する製造業は少数派? DX実現に導く柔軟なシステム構築の新提案ERPシステム

製造業を取り巻く環境の不確実性が増す中で、柔軟かつ強靭なモノづくり環境の構築が求められている。その実現にERPが果たす役割は大きいが、導入や効果の実感に時間がかかるといった課題がある。これに対し、SAP(R)システムなどを活用して迅速に成果が得られるDXを提案しているのがNTTデータ グローバルソリューションズ(以下、NTTデータGSL)だ。

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 製造業を取り巻く世界の不確実性は高まる一方だ。柔軟かつ強靭(きょうじん)なモノづくりの実現が急務となる中、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みは不可欠となり、生産現場でもエンジニアリングチェーンやサプライチェーン全体を通じてデータ収集や分析、活用を推進する動きが強まっている。この中で、企業経営の基本となるデータを一元管理するERP(エンタープライズリソースプランニング)が果たす役割は大きい。

 しかし、ERPの導入や大規模な改修には相応の時間やコストを要する。また、導入効果を実感できるまでにも年単位の期間がかかり、「今すぐに効果を出したい」という現場の声に応えられないことも多い。これに対してNTTデータGSLは、SAPのERPと周辺システムを柔軟に組み合わせることで迅速に成果が得られる新しいDXの在り方を提案する。

ERPの活用は限定的なものにとどまる

 NTTデータGSLは、日本企業のグローバル展開に伴うシステムのグローバル化需要の拡大に対応するため2012年に設立、NTTデータグループのSAPグローバル体制とともに、SAP ERPシステムの導入から保守運用、拡張開発支援など、多岐にわたるサービスをワンストップで提供し、NTTデータグループにおけるSAP事業の中核会社として、企業の戦略的な事業経営をサポートしている。

 SAPのERP「SAP S/4HANA(R)」は、製造業から幅広い支持を集めていることで知られている。既に導入済みだという企業もあるだろう。だが、NTTデータGSL Enterprise Application & Platform Service事業部 事業部長の八木将樹氏は、実際にSAP S/4HANAを使いこなせている企業はそう多くないと指摘する。

 「SAPシステムを導入していると言っても、業績管理ツールだけを入れている、あるいは購買管理や生産計画など特定プロセスのモジュールだけを入れているといったケースが散見されます。製品設計や生産管理などのシステムが未導入だったため、エンジニアリングチェーンに携わるメンバーは自社にSAPシステムが導入されていたことを知らなかった、ということも珍しくありませんでした」(八木氏)


NTTデータ グローバルソリューションズ Enterprise Application & Platform Service事業部 事業部長の八木将樹氏 提供:NTTデータGSL

 従来、SAPシステムは事業の売り上げや利益などのデータを扱う、業績管理ツールとして使われることが多かった。エンジニアリングチェーンに関わる社員もデータ入力業務は要求されはするが、データが実際にどう活用されるかを理解していないこともあった。しかし、状況は変わりつつある。収集したエンジニアリングチェーンのデータを現場が活用していく必要があるからだ。

 ここで課題になるのが、基盤になる実行系のデータをどうやって取得するかだ。運用中の基幹システムで、エンジニアリングチェーンとサプライチェーン間のデータ統合が十分ではないという企業は多い。E-BOM(設計部品表)やM-BOM(製造部品表)の連携が断絶している、大量のExcelファイルが層状に積み重なっていて変更しにくいなど、阻害要因にはさまざまなものが考えられる。


エンジニアリングチェーンとサプライチェーンの情報を統合する必要がある[クリックして拡大] 提供:NTTデータGSL

 エンジニアリングチェーンとサプライチェーン全ての情報を一元的に集約する大規模な基幹システムを一気に導入すれば、問題は解決するかもしれない。だが、業務要件に合わせたシステムのカスタマイズなどを行うと長い導入期間を要する上、やはりコスト面で企業に大きな負担が掛かる。

サードパーティーソリューションも選択肢に柔軟に周辺システムを導入

 そこでNTTデータGSLが提案するのが、SAP S/4HANAをコアEPRに据えて、それぞれの企業に特化した仕組みや柔軟性を持たせた業務システムを「周辺システム」として段階的に導入し、連携させていく方式だ。PLMや製造工程の管理システムなどエンジニアリングチェーンに関わるシステムに加えて、倉庫管理システムやS&OPのシステムなど、これまで製造業でデジタル化が遅れていた領域のDXを迅速に実現する。

 実は近年、SAPはこうした周辺システムの開発を強力に推進してきた。システム自体の品質も生産現場での使用に堪え得るものになっている。幾つか例を挙げると、製造実行管理ソリューション「SAP Digital Manufacturing Cloud」、倉庫管理システム「SAP Extended Warehouse Management」、統合事業計画システム「SAP Integrated Business Planning」などがある。これらを導入することで量産品やカスタマイズ品の受注から製造までのサプライチェーン、エンジニアリングチェーンをE2E(エンド・ツー・エンド)で統合できるようになる。


SAPが開発した周辺システムの紹介[クリックして拡大] 提供:NTTデータGSL

SAPシステム以外も活用した柔軟なシステム提案

 ただ、八木氏はシステム全体をSAPシステムで固めることが「必ずしも最善とは限りません」とも指摘する。生産現場の実績値を基に需要予測を行って現場にフィードバックするなど、システム間でデータのやりとりが求められる場面ではSAPシステム同士の方がスムーズにデータ連携できるだろう。しかし、経営情報を需要予測に役立てるなど、データの流れが一方向であるケースも多々ある。こうした場合は他社製品を拡張システムとして使う方が導入期間やコストを削減できる可能性がある。

 この考えの下、NTTデータGSLはSAPシステムだけでなく「Board」「intra-mart」、ウイングアーク1st製品などサードパーティーの選択肢を用意している。業績管理に関わるEPM(企業業績管理)ツールの「Board」は、基幹システムの実績データを基にシミュレーションを通じた経営判断や情報の可視化、予実管理を行う。八木氏は「あくまで導入企業のメリットを第一に考えて、既に多くの実績を持つサードパーティーのソリューションとSAPシステムを組み合わせた柔軟なシステムも提案します」と説明する。

 SAPシステムで固めないことで、社内に複数のシステムが乱立しかねないという懸念もあるだろう。この問題を解決するため、NTTデータGSLは、Amazon Web ServicesでSAP製品とサードパーティー製品を統合運用する、SAPシステムに特化したフルマネジメントクラウドサービス「inERPia(イナーピア)」を提供している。マレーシアのオフショアセンターからSAPシステムのリモート運用と監視をグローバルで行うというものだ。顧客との対話や全体のマネジメントは日本のスタッフが対応するためサポート面も安心だ。

「顧客第一」の安心提案

 前述の取り、NTTデータGSLはSAPシステムを熟知していることが独自の強みとなっている。これに加えて2つの大きな特徴がある。

 一つは構想策定プロセスを支える万全な体制づくりだ。システムの全体最適化に当たっては、現状の基幹システムの機能配置における課題や問題点を分析し、あるべき将来像に向けて強化する機能、拡張する機能を検討する。このプロセスを構想策定と呼ぶが、後の基幹システムの最適化や拡張を行う上で重要な土台となる。

 「構想策定に際して、まず現状をヒアリングして事業課題を洗い出します。その上でどのようなコンセプトのシステムを構築すべきか、事業課題を踏まえた最適なシステムを考えます。当社はデータとデジタル技術を活用する基盤構築のための課題ソリューション集をテンプレートで用意しており、これらを活用することで構想からスムーズなDX推進と機能配置につなげられます」(八木氏)

 当然、構想策定の段階では提案側のSAP製品についての知識量も大事になる。その点で、NTTデータGSLに相談すれば不安はないだろう。


顧客目線で構想策定[クリックして拡大] 提供:NTTデータGSL

 もう一つの特徴は、顧客にとって本当に必要なシステムだけに絞った提案を行うという安心感だ。八木氏は「特に海外の拠点にSAPシステムを導入するケースでは、きちんと現場の話に耳を傾けて必要なシステムだけを提案する姿勢が高く評価されています」と語る。

 DX関連のシステム構築を行う企業の中には、残念ながら提案側の利益や都合を優先したシステムを一方的に押し付けてくるところもある。その点、NTTデータGSLは現場のニーズを見極め、耳を傾ける“誠実さ”を備えている。

 「提案側の都合であれこれとシステムの導入を強く勧められることに苦手意識を持つ方は多いでしょう。当社は導入企業にとって最適なシステムを構築することを常に第一に考えています」(八木氏)

 激変する環境下で、迅速かつ柔軟な意思決定とアクションが求められる製造業。財務や人材、商品、流通などの企業内資源情報を一元的に管理し、効率的に活用する必要性がますます高まっている。ERPのデファクトスタンダードと評されるSAP S/4HANAの効果的な活用が企業の成長を左右する時代になったのだ。迅速にDXの効果を得たい企業は、SAP S/4HANAとその周辺システムについて豊富な知見を持つNTTデータGSLに相談することをお勧めする。

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提供:株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ
アイティメディア営業企画/制作:MONOist 編集部/掲載内容有効期限:2023年4月24日

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