日産が参加した3年間の自動運転プロジェクトが完了、インフラ協調にメド:自動運転技術
日産自動車などが英国で取り組んできた3年間のプロジェクト「ServCity」が終了し、英国の都市がインフラ協調型の自動運転車に対応するためのガイドラインや知見を確立した。
日産自動車は2023年2月17日(現地時間)、英国で取り組んできた3年間のプロジェクト「ServCity」が終了し、英国の都市がインフラ協調型の自動運転車に対応するためのガイドラインや知見を確立したと発表した。
ServCityではEV(電気自動車)「リーフ」をベースに都市インフラと通信して環境認識性能を向上させる自動運転車を開発。他の交通参加者がいる混雑した中で、1600マイル(約2570km)のテスト走行を達成した。また、ロボットタクシーとしてのサービス提供についても検討した。成果は日産自動車の長期ビジョン「日産アンビション2030」にも貢献する。
インフラ連携で車線変更もスムーズに
ServCityは英国政府とコンソーシアムパートナーが共同で出資したプロジェクトだ。日産自動車の他、Connected Places Catapult、TRL、日立ヨーロッパ、ノッティンガム大学、SBD Automotiveが参加した。コネクテッド自動運転車センター(CCAV)が政府による1億ポンド(約161億円)のインテリジェントモビリティファンドを管理した。
プロジェクトで開発した自動運転車はスマート・モビリティ・リビング・ラボ(SMLL)のインフラと連携。道路上のセンサーネットワークとデータ処理スイートを活用して、環境認識を高度化した。車両の視界に入っていない物体をインフラのセンサーが検知して車両に知らせ、車線変更などをスムーズに行えるようにした。環境認識に基づく意思決定や、通信が不安定な場面での自車位置の推定は日立ヨーロッパが担当した。
プロジェクトの終了に合わせて、インフラ協調型の自動運転を関係者が体験するデモンストレーションも実施する。
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