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AGCが過去最高の売上高を記録するも営業利益は低迷、不透明なロシア事業の譲渡を検討製造マネジメントニュース(2/3 ページ)

AGCが2022年12月期通期業績を発表。売上高は前期比3385億円増の2兆359億円と過去最高記録した一方で、営業利益は前期比222億円減の1839億円となった。

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為替の影響で過去最高の売上高を記録

 2022年12月期の通期業績では、売上高が戦略事業の拡大や製品販売価格の上昇、為替の影響で、前期比3385億円増の2兆359億円と過去最高を記録した。当期純利益は、大規模な減損損失の計上に伴い、前期比1270億円減となり、32億円の純損失となった。


セグメント別の業績[クリックで拡大] 出所:AGC

 セグメント別では、ガラスセグメントの売上高は前期比1673億円増の9015億円で、営業利益は前期比44憶円減の229憶円となった。

 内訳について、建築用ガラスでは、欧州を中心とした全ての地域で生じた建築用ガラスの販売価格上昇と北米事業の売却により減収をカバーした他、欧州の天然ガス価格高騰の悪影響を、エネルギーサーチャージによりカバーしたが、原燃材料高が減収に作用し、億売上高は前期比1016億円増の4827億円だった。自動車用ガラス事業では、半導体を含む部品供給不足の緩和を受け出荷が増加するも、コロナ禍前のレベルには届かなかっただけでなく、欧州を中心に価格改定効果が起きるも原燃材料高の影響も受け、自動車用ガラスの売上高は前期比665億円増の4176億円となった。


ガラスセグメントの内訳[クリックで拡大] 出所:AGC

 電子セグメントの売上高は前期比22億円増の3072億円で、営業利益は前期比221億円減の141億円だった。内訳について、ディスプレイ事業では、液晶用ガラス基板の需要が当期後半から想定以上に減少し出荷が減っただけでなく、為替と原燃材料高の影響により製造原価が上昇し、新規設備立ち上げの減価償却費も増え、ディスプレイ用特殊ガラスの出荷も低減して、売上高は前期比267億円減の1554億円となった。電子部材では、オプトエレクトロニクス用部材と半導体関連製品の出荷が堅調に推移し、為替の影響などにより増収し、売上高は前期比285億円増の1495億円だった。


電子セグメントの内訳[クリックで拡大] 出所:AGC

 化学品セグメントの売上高は前期比1644億円増の7952億円で、営業利益は前期比42億円増の1429億円となった。内訳に関して、クロールアルカリ/ウレタンでは、苛性ソーダなどの市況が堅調に推移し、円安の影響もあり増収し、売上高は前期比994億円増の4898億円だった。フッ素/スペシャリティでは、半導体関連向けを中心にフッ素関連製品の出荷が大きく増え、売上高は前期比322億円増の1561億円を記録した。ライフサイエンスでは、能力増強に伴う先行費用が増えたが、合成医農薬の医薬品受託製造(CDMO)とバイオ医薬品CDMOの受託売上がアップし、売上高が320億円増の1472憶円となった。


化学品セグメントの内訳[クリックで拡大] 出所:AGC

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