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13年間の研究を経て“滑らかな”シャープペン替芯を発売、特殊なオイルを活用:イノベーションのレシピ
ぺんてるは、シャープペン替芯の新ブランド「Pentel Ain」を発売する。替芯ブランドの刷新は13年ぶりだという。
ぺんてるは2023年1月10日、シャープペン替芯の新ブランド「Pentel Ain(ぺんてるアイン)」を発売すると発表した。同社が替芯ブランドを刷新するのは、13年ぶりのことになる。
芯径は0.2、0.3、0.4、0.5、0.7、0.9、1.3mmと、「超極細芯」から「太芯」までラインアップする。いずれの芯径でも、2B、B、HBの主要硬度が選択できる。価格は220円(税込み)で、同年1月30日から、全国の文房具取り扱い店で順次販売を開始する。
Pentel Ainでは、原材料に特殊なオイルを使用することで、筆記時に黒鉛と樹脂炭化物がスムーズに崩れ、滑らかな筆記感を実現した他、シャープペン替芯に求められる「折れにくさ」「濃さ」「汚れにくさ」などの基本品質を高いレベルで備えた。
使用するケースは、スライドすることで開閉でき、傾けずに必要な数の替芯を取り出せる他、ペンケースの中で誤って自然に開かない構造を採用している。このケースを開発するために、同社は、36カ月にわたり、300人以上を対象に、ケースから芯を取り出し、筆記するまでの動作の行動観察を行った。ケースのデザインは、芯や黒鉛をイメージした「黒」を基調とし、使用時は、商品情報シールをはがすことで、シンプルで主張しない外観となるように仕上げた。
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