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農作業の身体負荷を軽減するパワーアシストスーツを開発:ロボット開発ニュース
ジェイテクトは、愛知県との共同研究により、農作業の身体負荷を軽減するパワーアシストスーツ「J-PAS Agri」を開発した。装着したままで一連の農作業が可能で、土地利用型作物を中心とした腰への負荷が大きい農作業に適する。
ジェイテクトは2022年12月14日、愛知県との共同研究により、農作業の身体負荷を軽減するパワーアシストスーツ「J-PAS Agri」を開発したと発表した。同年11月1日より、愛知県内を中心にテスト販売を開始している。
J-PAS Agriは、同社が展開するパワーアシストスーツ「J-PAS」シリーズの第4弾製品。モーターを利用し、必要な時に必要な力でアシストするアクティブ型で、軽量かつ安価な内骨格型となっている。
従来品の機体構造やアシスト制御を改善したことで、動作性が向上した。これにより、ひねりや屈み込みといった農作業の動作に対応できる。また、中腰姿勢を保つモードや、荷の持ち上げをサポートするモードを搭載。装着したままで収穫から積み込みまで一連の農作業が可能で、土地利用型作物を中心とした腰への負荷が大きい農作業に適する。
防水性や防塵性、耐候性、一部の防疫用薬剤に対しての耐薬品性も備え、屋外での使用に対応する。
テスト販売は、愛知県のJAあいち経済連や、県内の各農業協同組合を介して実施される。同社は今後、テスト販売を通じて得た農家からの意見を収集し、商品やサービスの改善を図るとしている。
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