リンクス、IIoTソフトウェアプラットフォームの最新版「zenon 11」を発表:製造ITニュース
リンクスは、同社が販売するSCADA、産業用IoTソフトウェアプラットフォームの最新版「zenon 11」の提供を開始した。アラームシェルビング機能や新規インタフェースなどを追加している。
リンクスは2022年10月5日、同社が販売するSCADA、産業用IoT(IIoT)ソフトウェアプラットフォームの最新版「zenon 11」の提供を開始した。アラームシェルビング機能など、新機能を追加している。
COPA-DATA製の「zenon」は、製造現場に必要な機能群を備えたプラットフォームであり、自動車や食品飲料、医薬品など、さまざまな分野で導入されている。
最新版では、優先度の高いアラームを優先的に通知するアラームシェルビング機能を追加。無駄なアラームや過剰なアラームを一時的に別管理し、重要なアラームを優先的に通知する。シェルビングの際は、理由と期間を設定することも可能だ。
新規インタフェースとして、ヨーロッパで浸透しているWerumのMES「PAS-X」と直接接続可能なWerum MSIインタフェースを新たに実装した。「Order Parameter Message」「Exception Message」「Order Status Message」「Order Abort Message」などのMSIメッセージに対応している。
バッチ制御のユーザビリティや冗長化機能も強化。サーバPCが壊れても、スタンバイPCで制御を継続できる。
他に、パスワードを間違えた際、そのユーザーを一時的にブロックするなど、ユーザー管理機能を強化した。DNP3、IEC61850、IEC60870などの通信プロトコルでTLS1.3による暗号化通信に対応したほか、VASSドライバの追加や各種ドライバの機能拡張も図った。
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