IoTデバイス導入/運用の支援サービス機能を強化、初期費用は無料:製造業IoT
NTTコミュニケーションズは、IoTデバイスの導入や運用をサポートするサービス「IoT Connect Gateway」の機能を強化し、提供を開始した。各デバイスのコンフィグファイルを遠隔で一括生成、更新できる機能などを追加している。
NTTコミュニケーションズは2022年9月5日、IoT(モノのインターネット)デバイスの導入や運用を支援するサービス「IoT Connect Gateway(ICGW)」の機能を強化し、提供を開始した。初期費用は無料で、月額費用は月間利用データ量により異なる。
ICGWは、IoTデバイスの負荷や設定作業を軽減するサービスだ。今回、「コンフィグマネージャー機能」および「ストレージ機能」の2機能を新たに追加した。
コンフィグマネージャー機能は、IoTデバイスが用いるSIMの情報に連携して、デバイスごとにコンフィグファイルを作成し、遠隔から更新可能とするもの。1台ずつ個別にファイルを生成し、設置場所で作業する手間を省け、設定変更にかかる運用コストを約75%減できる。
IoTデバイスの出荷時にコンフィグファイルを用意せず、ICGWに接続した際にダウンロードする「ゼロタッチプロビジョニング」が可能。出荷前の個別設定が不要となる。また、設定情報更新用の常駐ソフトウェアも不要となるため、処理能力やメモリ容量が限られるデバイスにも適用できる。
ストレージ機能では、カメラ映像をクラウドに保存できる。Amazon S3と互換性を有するクラウドストレージサービス「Wasabi」にも対応する。また、IoTデバイスからICGWにデータを送信後は、ICGWのポータルにて、設定条件に従ったデータのアップロード先を設定、変更できる。
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