ニュース
マルウェアの起動を防ぐ、組み込みLinux向けセーフリスト型セキュリティソフト:IoTセキュリティ
サイバートラストは、組み込みLinuxに特化したセーフリスト型セキュリティソフト「EMEliminator」の提供を開始した。インターネットに接続した機器を、外部からの不正アクセスや情報漏えいなどのリスクから保護する。
サイバートラストは2022年6月30日、組み込みLinuxに特化したセーフリスト型セキュリティソフト「EMEliminator(イーエムエリミネーター)」の提供を開始した。インターネットに接続したオフィス機器、家電、車載機器、医療機器などを、外部からの不正アクセスや情報漏えいなどのリスクから保護する。
EMEliminatorのセーフリスト機能により、事前登録済みのプログラムに限定して実行を許可することで、マルウェアなどによる意図しないプログラムの起動を防ぐ。実行時にはハッシュ値も確認するため、プログラムの改ざんも検知する。
メモリ消費量は1MB程度から、ディスク容量は数百KBから運用でき、CPUの負荷も低く、リソースに制約のある組み込み機器にも導入できる。また、ソフトウェア更新で適用できるため、既存の組み込み機器でも利用可能だ。
実行バイナリのほか、Javaやスクリプト言語、共有ライブラリも不正な実行から保護する。Linuxカーネルの標準機能であるLSM(Linux Security Modules)を利用するため、移植性が高く、ユーザー側でカスタマイズも行える。保守期間は10年間で、Linux開発の技術支援から保守まで、セキュリティ対策を長期的にサポートする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- サイバートラストの10年サポート組み込みLinux「EMLinux」がx86プロセッサに対応
サイバートラストは、組み込み機器やIoT機器向けのLinux「EMLinux」について、x86アーキテクチャ(以下、x86)のプロセッサに対応すると発表した。EMLinuxは、10年間の長期サポートが最大の特徴で、これまではArmアーキテクチャのプロセッサのみをサポートしていたが、顧客の強い要望に合わせてx86への対応を決めた。 - 産業用PCの“CentOS難民”を救え、サイバートラストとコンテックが協業
サイバートラストとコンテックは、コンテックのFA向けコンピュータ「VPC-5000シリーズ」において、サイバートラストが提供するRHEL(Red Hat Enterprise Linux)クローンのLinux「MIRACLE LINUX 8.4」をプリインストールした新製品を開発したと発表した。同年4月中旬から受注を開始し、順次出荷する予定。 - LinuxとAndroid向けの高速起動ツールが106種のSoCに対応
サイバートラストグループのリネオソリューションズが提供する、組み込みLinuxおよびAndroid機器向けの高速起動ソリューション「LINEOWarp!!」が、2008年の発売以来累計で106種のSoCに対応し、128種の製品に採用された。 - IoT機器向け長期サポートサービスが多機能セキュアICに対応
サイバートラストのIoT機器向け長期サポートサービス「EM+PLS」が、ヌヴォトン テクノロジージャパンの多機能セキュアIC「MN67S3C0」シリーズに対応した。IoT機器の国際安全基準への準拠を支援する。 - IoT機器のセキュリティ事故を個別に補償、サイバートラストが新保険提供
サイバートラストはIoT機器向けのセキュリティ保険を「セキュア IoT プラットフォーム」に組み込み2020年夏から提供開始する。国際標準規格に準拠した技術的運用が評価され保険付帯が実現した。 - IoT機器ライフサイクル全般のセキュアな管理実現のため2社が開発連携
サイバートラストとパナソニック セミコンダクターソリューションズは、IoT機器のライフサイクル全般にわたるセキュアな管理を実現するために、両社が開発連携することに合意したと発表した。