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発注業務を4時間から30分に、日立製作所の需要予測型自動発注システムを導入:製造IT導入事例
旭食品は、日立製作所のリテール向けソリューション「Hitachi Digital Solution for Retail/需要予測型自動発注サービス」を活用した需要予測型自動発注システムの稼働を開始した。
日立製作所(日立)は2022年6月8日、同社のリテール向けソリューション「Hitachi Digital Solution for Retail/需要予測型自動発注サービス」を活用した需要予測型自動発注システムを、旭食品が導入したと発表した。
食品卸売の旭食品では、コンビニエンスストア向けの国内35カ所の物流拠点で、600種類の商品発注、在庫管理を実施している。同業務には複数の熟練担当者が必要とされ、1人1日当たり約4時間を費やしていた。これに加え、生産年齢人口の減少に伴う業務効率化や返品による食品ロス削減も課題となっていた。
今回、稼働を開始したシステムは、需要予測と在庫管理を連係させ、需要や在庫状況を考慮した上で欠品や返品を抑え、利益が最大化する発注量を自動計算する。各物流拠点では発注推奨値が提示され、担当者はそれを確認して決定するだけで発注作業が完了する。得意先が公開している受注速報値や気象データなどの収集も、Webクローリングによって自動化できる。
旭食品は2021年9月から同システムの稼働を開始しており、1日あたり1人約4時間かかっていた発注業務が約30分に短縮。欠品は約4割、返品は最大約3割削減できた。
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