検索
ニュース

業界特化クラウドERP提供のインフォア、価値創出までのさらなる時間削減目指す製造ITニュース

インフォアジャパンは2022年6月10日、インフォア 最高技術責任者(CTO)兼製品担当プレジデントを務めるソマ・ソマスンダラム氏が同社の経営や技術戦略を解説するオンラインメディアテーブルを開催した。インフォアの今後の方向性として、顧客がインフォア製品やソリューション導入後に価値を出すまでの時間を短縮する取り組みなどを進めると紹介した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 インフォアジャパンは2022年6月10日、インフォア 最高技術責任者(CTO)兼製品担当プレジデントを務めるソマ・ソマスンダラム(Soma Somasundaram)氏が同社の経営や技術戦略を解説するオンラインメディアテーブルを開催した。インフォアの今後の方向性として、顧客がインフォア製品やソリューション導入後に価値を出すまでの時間(Time to Value)を短縮する取り組みなどを進めると説明した。


インフォア 最高技術責任者(CTO)兼製品担当プレジデントのソマ・ソマスンダラム氏 出所:インフォアジャパン

2021年度の売り上げは30億ドル以上に

 ソマスンダラム氏は他のクラウドERP提供企業と比較した際の差別化要因を2つ取り上げた。1つは業界特化型ソリューションを、AWSのクラウド上で構築している点だ。AWSのアセットを活用することで、自社製品のイノベーションをより加速することが可能になっているという。2つ目は、AWSのサービスを活用したことで、セキュリティ性やAPIを活用した他システムとの連携、統合といった、相互運用性が高い点にある。

 また、業界ごとのデータやプロセスを共通資産として活用することで、競合他社よりも迅速なイノベーション提供を可能にしている。顧客企業に合ったソリューションを展開するとともに、顧客自身もイノベーション創出を加速できる仕組みづくりを行う。

 これらの特徴を生かし、2021年度の売上高は30億ドル以上、特にインダストリークラウド事業を含むSaaS(Software as a Service)事業全体の売上高は10億ドルを超える規模に達したとする。また、アジア太平洋など地域別に見た成長率も、各地域で前年比2桁%成長を遂げたという。


インフォアの事業業績[クリックして拡大] 出所:インフォアジャパン

他社ツールとの連携/統合も行いやすく

 ソマスンダラム氏はインフォアが今後目指す成長の方向性を、3つの観点から紹介した。

 1つ目はTime to Valueを短縮することだ。インフォアのコンサルティング担当者が顧客に合わせた特別な微調整を幾つか行えば、すぐ活用できるようにする。「通常、サービスを購入すると、自社のシステムに統合し、社内のシナリオに合わせてカスタマイズを行い、既存データを取り込んで解析してダッシュボードに表示するといった作業が必要だ。このように一からカスタマイズを行う形式に比べて、もっと楽に導入が行える」(ソマスンダラム氏)。


Time to Valueの短縮[クリックして拡大] 出所:インフォアジャパン

 2つ目はデータAPI連携のリッチ化である。例えば、ビジネスプロセス全体の中で、商談や見積もりプロセスはインフォア以外の企業のツールを活用して、販売/注文プロセス以降ではインフォア製品を活用する、といった統合プロセスが実現しやすくなる。また、これらのプロセスではイベントドリブンアーキテクチャを採用しているため、ほとんどリアルタイムで産業データがデータレイクへと蓄積されていく。蓄積したデータの処理を自動化し、運用のための適切なアドバイスが行えるようにする。


データに基づくビジネスプロセスの最適化[クリックして拡大] 出所:インフォアジャパン

 3つ目はインフォアが「ハイパープロダクティブユーザーエクスペリエンス」と呼ぶ、顧客による高い生産性の実現だ。例えば、インフォア製品のアプリケーションをアップデートする際に、ダウンタイム無しで実施する。これに加えて、より良い操作性を実現するためのインサイトをアプリケーション内で提案する、といったものもある。さらに、「インフォアのアプリケーションは検索ベースの仕組みで、目的のデータを得るまでのクリック数が少なく済むといった特徴を持つ」(ソマスンダラム氏)ため、迅速かつ効果的にアプリケーションを活用できるとする。


顧客企業のユーザーエクスペリエンス向上を目指す[クリックして拡大] 出所:インフォアジャパン

 また、デリバリーや製品のトレーニングなどに関する全ての窓口対応を、1人のアカウンタブルリーダーが対応する仕組みを採用する。インフォアの製品やソリューションと連携した、同社のパートナー企業による製品、ソリューションに関しても「責任を持って対応する」(ソマスンダラム氏)ことが可能だという。

⇒その他の「製造マネジメントニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る