サステナブルな製品シリーズから法人向けノートPC2機種を発売:サステナブル設計
日本エイサーは、サステナブルな製品シリーズ「Vero」から、法人向けノートPC2機種を発売する。本体や部品、梱包材に至るまで、地球環境に配慮した素材を採用する他、ビジネス用途での利便性を向上するプログラムを搭載している。
日本エイサーは2022年5月12日、サステナブルな製品シリーズ「Vero(ヴェロ)」の法人向けノートPC2機種を発表した。「TravelMate Vero」シリーズの「TMV15-51-H76V」を同月中旬に、「TMV15-51-H56V」を同月下旬に発売する。どちらもオープン価格となる。
新製品2機種は、エイサーが全ての生産工程において実施しているサステナブルな取り組みを具現化したものだ。本体に再生プラスチックのPCR(ポストコンシューマーリサイクル)プラスチックを使用し、キーボードキャップに50%、トップ、ボトム、スクリーンベゼル、操作面に30%、PCRプラスチックを使用している。
また、PCの箱から組み立てできるPCスタンド、アダプター収納袋、キーボードシートまで、梱包(こんぽう)材などにも再生段ボールやリサイクルポリエステルを採用している。
本体色は環境に配慮して無塗装のブラックとし、キーボードの[R]と[E]のキーには、Reduce、Reuse、Recycleを象徴するようにアクセントカラーのイエローを施した。
CPUは、TMV15-51-H76Vが第11世代インテル Core i7プロセッサ、TMV15-51-H56Vは第11世代インテル Core i5プロセッサを搭載する。2機種ともに、ディスプレイは15.6インチのフルHD、OSはWindows 11 Proを採用している。映り込みを抑える非光沢のIPSパネルでどの角度からでも画面が見えやすい。キーボードには数字が入力しやすいテンキーが付いている。
企業での利用を考慮し、「Acer Commercial BIOS」プログラムを搭載。Acer Commercial BIOSは設定項目が豊富で、BIOSロックによるデバイスの設定や多言語対応、セキュリティの強化など、ビジネス用途での利便性を向上する。
プリインストールソフト「VeroSense」では、環境に配慮した使用目標の設定が可能だ。設定はパフォーマンスモード、バランスモード、ECOモード、ECO+モードの4段階があり、製品の消費電力を抑えてバッテリー寿命を延ばせる。
また、Windows Helloに対応した指紋認証リーダーを搭載し、設定すればパスワードを入力せずにサインインできる。ネットワークは最新規格の無線LAN、Wi-Fi6に対応。インタフェースはUSB 3.2 Type-Cポート、USB 3.2 Type-Aポート2つ、USB 2.0ポート、HDMIポート、有線LANポートを備える。Webでの会議や通話を快適にする、WebカメラやAI(人工知能)ノイズリダクション機能「Acer PurifiedVoice」も採用した。外付けのヘッドフォンやマイクにも対応する。
Officeについては、非搭載モデルの他、「Microsoft Office Home & Business 2021」または「Microsoft Office Personal 2021」のプリインストールモデルの3タイプを用意している。
同社は、全生産工程において、地球環境に配慮した取り組みを続けている。事業活動で消費する全エネルギーを再生可能エネルギーで調達することを目標とする、国際的イニシアチブ「RE100」にも参加している。MV15-51-H76VとTMV15-51-H56Vは、日本で初めて発売されるVeroシリーズ製品となる。
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