大和研究所、再生材使用率95%のリサイクル材料や低温はんだを「ThinkPad」へ:サステナブル設計(1/4 ページ)
レノボ・ジャパンは、オンライン記者説明会「レノボ大和研究所 サステナブルな製品開発について」を開催し、「ThinkPad」に代表されるレノボ製PCにおけるサステナブルな製品開発の取り組みと、パートナー企業との協業により実現した環境負荷を低減させる要素技術について説明した。
レノボ・ジャパンは2022年3月3日、オンライン記者説明会「レノボ大和研究所 サステナブルな製品開発について」を開催し、レノボ製PCにおけるサステナブルな製品開発の取り組みと、パートナー企業との協業により実現した環境負荷を低減させる要素技術について説明した。
オンライン説明会に登壇した関係者。左からレノボ・ジャパン 大和研究所 執行役員 Distinguished Engineerの塚本泰通氏、ソニーセミコンダクタソリューションズ IoTソリューション事業部 事業部長の中村俊之氏、千住金属工業 研究開発部 統轄部長の島村将人氏、レノボ・ジャパン Distinguished Engineer&Executive Director,Commercial Subsystem Development,CPSDの小菅正氏[クリックで拡大] 出所:レノボ・ジャパン
レノボが掲げる環境目標とサステナブルなモノづくりの実践
“Smarter technology for all”をスローガンに掲げるレノボは、あらゆる人にテクノロジーの恩恵を届けることを使命とし、製品/ソリューションの提供を通じた顧客ビジネスの成功や暮らしの豊かさの実現、さらには地球環境への貢献にも取り組んでいる。
レノボは、日本(横浜)の大和研究所の他に、米国(ノースカロライナ州)と中国(北京)にR&Dセンターを構え、これら3つの研究開発拠点を「イノベーション・トライアングル」と呼んでいる。3つの拠点が連携することで、日本を含む世界各国の異なるニーズを的確に捉えることができ、価値ある製品やサービスの提供につなげられるという。このうち、大和研究所では「ThinkPadシリーズ」や「ThinkSmartシリーズ」の開発をリードしており、サステナブルなモノづくり、製品開発を進めている。
レノボ全体としては、ESG(環境、社会、ガバナンス)の取り組みを推進しており、環境目標に関しては、2025年までに(1)電力の90%を再生可能エネルギーから調達する、(2)サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量を100万トン削減する、(3)PCのプラスチックパッケージにおけるリサイクル素材の使用割合を90%にすることを掲げている。
そして、製品開発においては「ThinkGreen」の考えの下、設計(Design)から生産(Production)、使用(Use)、廃棄(End of Life)に至るまでの一連のサイクルにおいて、環境に配慮したモノづくりを推進。その中から、今回の説明会ではリサイクル材料の使用、低温はんだ技術の活用、年間電力削減/長バッテリー時間の実現、二酸化炭素オフセットサービスについて紹介した。
このうち、二酸化炭素オフセットサービス「Lenovo CO2 Offset Services」とは、レノボ製品を購入した顧客に提供するオプションサービスという位置付けで、「顧客に代わって、レノボが購入していただいた機器の使用に伴うCO2排出量に相当するCO2排出削減プロジェクトを実施するもので、顧客は製品購入と同時にCO2排出量をオフセットできる。レノボはわれわれ自身の環境目標を達成するだけではなく、顧客が環境目標を達成するためのサポートも行っている」と、レノボ・ジャパン 大和研究所 執行役員 Distinguished Engineerの塚本泰通氏は説明する。
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