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仙台の生産拠点で使用する電力を100%再生可能エネルギーに転換:工場ニュース
仙台村田製作所は、使用する電力の全てを、2022年4月1日から再生可能エネルギーに転換する。再生可能エネルギーへの切り替え後、同年夏ごろに蓄電池システムを導入する計画だ。
村田製作所は2022年3月25日、生産子会社である仙台村田製作所が使用する電力の全てを、同年4月1日から再生可能エネルギーに転換すると発表した。
宮城県仙台市に位置する仙台村田製作所では、高周波部品(表面波フィルター)を開発、製造している。
村田製作所は、2021年10月に福井県の金津村田製作所に蓄電池システムを導入している。仙台村田製作所についても再生可能エネルギーへの切り替え後、2022年夏ごろに同様のシステムを導入し、電力供給網への負担を軽減する。
蓄電池システムの太陽光発電システム容量は約600kW、蓄電池容量は約900kWhとなる。エネルギーマネジメントシステムでは、生産計画や電力消費量、気象情報、発電予測をモニタリングする。
村田製作所は、生産拠点ごとに大きく異なる気象条件や生産品目などの操業状況を踏まえて、システムの稼働状況を分析。得られた知見を蓄積し、各生産拠点で効果的に活用していく。
村田製作所グループは、事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化を目指す国際的な協働イニシアティブ「RE100」に加盟している。経営目標として、2050年度の再生可能エネルギーの導入比率を100%にすることを掲げており、グループ全体で再生可能エネルギーの利用促進を図り、気候変動対策を進めていく。
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