無線通信/産業用通信や自動運転に対応、モデルベース開発環境の最新版:組み込み開発ニュース
MathWorksは、MATLABおよびSimulink製品ファミリーの最新版「Release 2022a」を発表した。無線通信、産業用通信、自動運転に対応した5つの新製品と11製品の主要なアップデートに加え、多くの機能を追加している。
MathWorksは2022年3月15日(現地時間)、MATLABおよびSimulink製品ファミリーの最新版「Release 2022a(R2022a)」を発表した。無線通信、産業用通信、自動運転に対応した5つの新製品と11製品の主要なアップデートに加え、多くの機能を追加している。同バージョンは既に、ダウンロードで入手可能だ。
新製品は、Bluetooth通信システム向け「Bluetooth Toolbox」、無線、レーダー、オーディオ、センサー処理など信号処理アプリケーション開発向け「DSP HDL Toolbox」、産業プラント向けデータ交換ツール「Industrial Communication Toolbox」、無線通信のテストツール「Wireless Testbench」、自動運転システム向け対話型エディター「Road Runner Scenario」の5種類だ。
MATLABは新機能として、データクリーナーなど新規アプリの追加や、「App Designer」によるアプリ作成、グラフィックス機能の強化に加え、独自のライブエディタータスクを開発した。Simulinkは、新しいマスクエディターでマスク作成ワークフローを合理化し、モデル参照ローカルソルバーでシミュレーションを高速化するようアップデートした。
さらに、「MATLAB Compiler SDK」「MATLAB Production Server」「Robotics System Toolbox」「Simulink Real-Time」のほか、信号処理、金融工学、検証、妥当性確認、テストの各分野で製品をアップデートしている。
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