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機械設備の高い信頼性なくして、高精度の生産管理は存在しない:生産性向上のもう一つのキモは、設備管理の徹底にあり(3)(3/4 ページ)
工場の自動化が進む中でより重要性を増している「設備管理」について解説する本連載。第3回は、機械設備の故障と信頼性について解説する。
3.機械設備の信頼性計算方法
機械設備は多くの部品で構成されているので、部品の故障率から機械設備の信頼性を計算することができます。機械設備の構成部品の配列には、直列方式と並列方式、混合方式の3つの方式があります。どの方式を取るかによって、機械設備の信頼性が異なってきます。一般的には、ある部品の故障しない確率は次式で計算されます
部品の信頼性=1−故障確率
3.1 機械設備の直列方式の信頼性
図2に示しました、部品が直列方式で並んでいる機械設備の信頼性は次のように考えます。この例の場合、どれか1つの部品が故障を起こしても設備は故障してしまいますので、設備の信頼性は各部品の信頼性の掛け算によって、計算されます。
3.2 機械設備の並列方式の信頼性
図3に示しましたが、部品が並列方式で並んでいる機械設備の信頼性は直列方式よりも高いと言えます。なぜならば、部品の1つが故障しても機械設備は動いており、全ての部品が故障して初めて機械設備が故障する仕組みになっているからです。機械設備の並列方式の信頼性は図3内の算出式で計算されます。
3.3 機械設備の混合配列方式の信頼性
この方式の信頼性の計算式は省略しますが、部品が直列方式と並列方式が混合して並んでいる機械設備の信頼性は、それぞれのサブブロック単位に分解したうえで、直列方式と並列方式の計算式を使用することによって計算されます。
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