SOLIDWORKS CEOが交代、バッシ氏は「3DEXPERIENCE Works」を主導:3DEXPERIENCE WORLD 2022
ダッソー・システムズは、3D設計/製造ソリューション「SOLIDWORKS」の年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE WORLD 2022」において、これまでSOLIDWORKSブランドの最高経営責任者(CEO)を務めてきたGian Paolo Bassi氏に代わり、Manish Kumar氏がSOLIDWORKSの新CEOに就任すると発表した。
Dassault Systemes(ダッソー・システムズ)は、オンライン開催となった3D設計/製造ソリューション「SOLIDWORKS」の年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE WORLD 2022」(会期:2022年2月7〜9日[米国時間])において、これまで約7年間SOLIDWORKSブランドの最高経営責任者(CEO)を務めてきたGian Paolo Bassi(ジャン・パオロ・バッシ)氏に代わり、Manish Kumar(マニッシュ・クマー)氏がSOLIDWORKSの新CEOに就任すると発表した。
年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE WORLD 2022」の1日目のゼネラルセッションの冒頭、長年SOLIDWORKSブランドのCEOを務めてきたGian Paolo Bassi氏(左)に代わり、Manish Kumar氏(右)がSOLIDWORKSの新CEOに就任することが明かされた[クリックで拡大]
バッシ氏は今後、エグゼクティブバイスプレジデントとして、同社が近年注力している新ポートフォリオ「3DEXPERIENCE Works」の継続的な成長に専念するとともに、広範な組織を主導することとなる。
一方、SOLIDWORKSの新CEOとなったクマー氏は、現職であるSOLIDWORKS R&D(研究開発)担当バイスプレジデントも兼務し、R&Dとユーザーコミュニティーとの緊密な関係を主導しながら、継続的に拡大するSOLIDWORKSポートフォリオの採用を加速させていくという。
今回の発表は、SOLIDWORKSユーザーコミュニティーに対して、より優れたソリューションを開発していくというダッソー・システムズの取り組みを示すもので、3DEXPERIENCE Works製品を通じた付加価値の提供に重点を置いた人事だとする。
CEOのバトンをつなぐ、バッシ氏とクマー氏の略歴
バッシ氏は3D CAD、PLM業界で25年以上の経験を有し、ダッソー・システムズでは2011年の入社以来、SOLIDWORKSの成長と多様化に貢献してきた人物。2015年にCEOに就任して以降、デスクトップ版およびクラウド版の両面でSOLIDWORKSの新製品戦略/テクノロジー戦略を主導し、2019年にSOLIDWORKSユーザーにプラットフォームの価値をもたらす新たなポートフォリオとして3DEXPERIENCE Worksを発表するなど、ダッソー・システムズが保有するテクノロジーやアプリケーションと、SOLIDWORKSとの融合を積極的に推進してきた。
クマー氏はソフトウェア開発者として1998年にSOLIDWORKS R&Dチームに加わり、コンバーター、サーフェス、モデリング、スケッチ、アセンブリ、溶接、板金、製図などの領域において、初期のSOLIDWORKS開発に尽力。同時に、同組織における3DEXPERIENCE開発を主導し、ダッソー・システムズ側のR&Dチームとのコラボレーションを通じて、“デザインの未来”に向けたSOLIDWORKSの変革の道を長年切り開いてきたキーパーソンである。2018年に、SOLIDWORKS R&D担当バイスプレジデントに就任している。
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