「ThinkPad X1」が採用したFPGAとエッジAI向けソリューション:組み込み採用事例
Lattice SemiconductorのFPGA「CrossLink-NX」とAI向けソフトウェアソリューション「Lattice sensAI」が、Lenovoの「ThinkPad X1」3製品に採用された。
Lattice Semiconductor(ラティスセミコンダクター)は2022年1月5日、同社のFPGA「CrossLink-NX」およびAI(人工知能)向けソフトウェアソリューション「Lattice sensAI」が、Lenovoの「ThinkPad X1」3製品に採用されたと発表した。
CrossLink-NX FPGAは、低消費電力のFPGAと、28nmプロセスによるFD-SOI技術を組み合わせた「Lattice Nexus」プラットフォームをベースとしている。小型、低消費電力で、コンピューティングをはじめ、産業、車載、コンシューマーアプリケーション向けの組み込みビジョンやAIソリューションの開発に必要な性能を有する。
Lattice sensAIは、エッジデバイス開発向けのAIおよびML(機械学習)ツールやIPコア、レファレンスデザイン、デモ、ハードウェアプラットフォーム、カスタム設計サービスなどを備える。視線によるPC操作のアシストや、のぞき見検知などを備えるMirametrixの「Glance」にも対応している。
両製品を採用したLenovoのThinkPad X1製品は、「X1 Carbon 10th Gen」「X1 Yoga 7th Gen」「X1 Nano 2nd Gen」の3種となっている。
3製品の価格と利用開始時期は、X1 Carbon 10th Genが1639ドル、X1 Yoga 7th Genが1749ドルで、いずれも2022年3月から利用可能。X1 Nano 2nd Genは1659ドルで、同年4月から利用できる。
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