「3DEXPERIENCE Works」がもたらす機能拡張とビジネス効果:3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2021(2/2 ページ)
「3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2021」の基調講演で、SOLIDWORKSのブランドCEOであるジャン・パオロ・バッシ氏が登壇し、「SOLIDWORKS ブランド CEO ジャン・パウロ・バッシからのメッセージ」と題して、「SOLIDWORKS 2022」と「3DEXPERIENCE Works」による製品開発プロセスの変革とその活用メリットについて説明した。
「3DEXPERIENCE Works」がもたらす価値
3DEXPERIENCE Worksは、3DEXPERIENCEプラットフォームにつながることで、SOLIDWORKSの機能を拡張するものである。
例えば、デザイン領域では、トポロジー最適化やジェネレーティブデザインといった最新の設計手法を、従来のワークフローを変えることなく有効活用できるという。さらにシミュレーション領域では、従来の「SOLIDWORKS Simulation」よりも高度なシミュレーションに対応し、同時に起こり得る複数の事象を検討できるマルチフィジックス解析も行える。また、生成された設計データなどはセキュアかつ柔軟に管理され、信頼できる唯一の情報源として活用できる。
さらに、3DEXPERIENCE Worksでは、中小製造業向けMES/ERP複合システムとして「DELMIAWorks」を展開し、設計から製造までを統合するオールインワンソリューションを提供。そして、一連の設計、製造データはプラットフォームがもたらすデジタルの連続性によって、マーケティングやセールスといった関連業務にも役立てられる。
バッシ氏は「われわれが提供するソリューションによって、顧客はより良い製品開発を実現できるだけでなく、ビジネスそのものも変革できる」とし、SOLIDWORKS 2022と3DEXPERIENCE Worksの活用によって、顧客ビジネスに次の4つの効果をもたらすという。
1つ目の効果は「データから情報への転換」だ。市場環境が急速に変化し、複雑性が増す中、企業は膨大なデータの中から価値ある情報を導き出す必要がある。設計、製造に関するデータをデジタルに集約し、利便性を高めた情報として整理する機能をもたらし、重要な意思決定などに役立てられる。
2つ目は「関係性の洞察の獲得」である。「3DEXPERIENCE Worksはプロジェクトメンバーとの関係を構築するのに役立ち、コラボレーションを通じて新製品開発を促進できる」(バッシ氏)。
3つ目の効果は「情報の一元管理」によるメリットだ。クラウドによるデータの一元管理によって、オンラインで常に最新の情報にアクセスでき、企業の俊敏性、柔軟性、レジリエンスを高められるという。
そして、4つ目が「デジタルの連続性」である。プラットフォームによって、データ、人、アプリケーションの全てが集約され、意思決定やノウハウの蓄積に活用でき、かつ業務プロセスなどの自動化をもたらし、業務のシンプル化にも貢献できるとする。
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