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コロナ禍で進んだ「リモート工場」、何ができて何ができないのかいまさら聞けないスマートファクトリー(13)(2/4 ページ)

成果が出ないスマートファクトリーの課題を掘り下げ、より多くの製造業が成果を得られるようにするために、考え方を整理し分かりやすく紹介する本連載。第13回では、コロナ禍で注目度が高まった生産のリモート対応について解説していきます。

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コロナ禍で人が送れない中でのモノづくり

 今日も矢面さんが印出さんのところにやってきました。また相談事があるようですね。

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印出さん、こんにちは。この前はありがとうございました。製造現場での「画像」や「映像」の使い方がクリアになりました。今いろいろ具体的に検討しているところです。ところで、また相談があるんです。


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いつものことよね。それにしても矢面さんは次から次へとよくいろんな話を持ってくるわね。日々いろんな課題を見つけてきてえらいなあと感心しているわ。


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うおおお! ありがとうございます。やる気がさらにわいてきました!


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それで、今日の相談事は結局何なの?


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そうそう。前回相談した時に、コロナ禍で工場の遠隔サポートで、映像を使って移動の制限を乗り越えているという話がありましたよね。グーチョキパーツは海外工場は持っていないんですが、タイに協力工場があって、そこで一部の製品を生産しているんです。それで今度新しい製品の生産ラインを立ち上げることになったんです。


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まあ、すごいじゃないの。


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みんなよく頑張っているんです。で、生産ラインを立てようという時に、以前だったら設計だったり、生産技術だったり、多くの人を送り込んで、品質基準にあったものを求める生産性で生産してもらうようにできるんですが、コロナ禍でなかなか人を送ることが難しくて……。


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そうね。一度海外に行ったら、隔離期間とかもあって、戻ってくるのも大変だものね。


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そうなんですよ。それで「リモートで何とかならんのか」という話になって、前回のお話もあったので、ここに来たわけです。一体何から考えていけばいいんでしょうか。


 製造現場の基本として「現地、現物、現実」の三現主義が訴えられてきました。とにかく製造現場に行くことを前提にさまざまな取り組みを行ってきたわけで、それは現在も重要です。しかし「現場に行けなくなった時、どうするのか?」というのは、コロナ禍の1年半で大きな課題になりました。その中でリモートでこれらの生産の立ち上げや品質向上、トラブルのサポートなどを行うような取り組みもさまざまな形で行われてきました。それでは、その内容を見ていきましょう。

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