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カメラやピッキングロボットと連携して連続稼働をサポートする部品供給機:FAニュース
NTNは、ピッキングロボットの連続稼働をサポートする部品供給機「TRINITTE」を発表した。カメラやピッキングロボットとの連携により、安定した部品の連続ピッキングを可能にしている。
NTNは2021年9月29日、ピッキングロボットの連続稼働をサポートする部品供給機「TRINITTE(トリニッテ)」を発表した。各種部品メーカーやロボットメーカー、システムインテグレーターなどへの販売を目指す。
TRINITTEは、従来のパーツフィーダにモーター駆動の回転円盤とエンコーダーを搭載したピッキングロボット用フィーダ。カメラやピッキングロボットとの連携による安定した部品の連続ピッキングを可能にし、設備稼働率の向上に寄与する。
スカラ、多関節、パラレルリンクなどのピッキングロボットは、TRINITTEから出力される回転円盤のパルス信号と、カメラからの画像処理信号を取り込む。この信号に基づいてロボットに動作指令を送り、安定した連続ピッキングを可能にした。動作には、円弧軌道上のワークに追従して移動中のワークをつかむ、円弧コンベアトラッキング技術を活用している。
また、多種多様なワークに対応する専用ボウル(姿勢選別用の仕掛け)を採用。従来はワークに応じてボウル、シュート、ワーク切り出し機構を個別に設計、製作していたが、ワークの供給に1台で対応できるため、段取り替え時間の短縮につながる。ボウル、シュート、切り出し機構がオールインタイプになっており、設置面積を従来品より約30%省スペース化できる。
同製品は、2021年10月27〜29日に開催される「第4回名古屋ロボデックス」、2022年3月9〜12日に開催される「2022国際ロボット展」に出展する予定だ。 |
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