検索
連載

「見せる」プレゼン資料と「読ませる」配布資料技術者のための資料作成とプレゼン講座(3)(3/3 ページ)

どんなに素晴らしい内容の発表でも、それが読み手や聞き手にうまく伝わらなければ意味がない。本連載では、技術者の皆さんを対象に、相手に伝わる発表内容の構成や資料の表現方法などについて伝授する。第3回は、資料そのものが持つ内容と意味が変わらずにしっかりと伝わり、独り歩きしないためのプレゼン資料/配布資料の作り方を紹介する。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

オンラインプレゼン、スタートの前に

 コロナ禍の影響で、オンラインでプレゼンする機会が増えたことでしょう。オンラインプレゼンは、対面でのプレゼンとは異なり、音声と画面の共有が命綱となります。音声と画面の共有設定に戸惑ってしまうと、その分、プレゼン時間が短くなってしまいますし、印象もよくありません。とにかく、音声と画面の共有が完璧であることが、オンラインプレゼンのスタート地点となります。

 筆者は、オンラインでプレゼンを行う場合、少なくとも15分前までには回線をつないでいただくようにしています。機材や環境に問題があった場合、15分あれば何とか解決できる、という経験値からです。

 プレゼンが始まるまでの間は、図6のような画面を表示しておきます。

すぐにスタート!
図6 すぐにスタート!

 ご覧のように、文字が呼吸するような動きをアニメーション設定しているので、回線が正常であることや、画面がフリーズしていないことを確認できます。このPowerPoint形式のスライドは、以下よりダウンロードできますのでぜひご活用ください。

 また、プレゼン全域が正常に映っているかを確認するために、図7のような画面を表示しておく方法もあります。このスライドには静かな音楽などの音声ファイルを仕掛けておいて、音声が届いているかどうかを確認できます。

画面と音声のチェック(テストパターン)
図7 画面と音声のチェック(テストパターン) [クリックで拡大]

コラム:

筆者は約40年間、3D CADやCAEに関わる仕事に携わってきました。CAEの有限要素データを自動作成するために、3次元で形状を作成する技術。それが3D CADの原点です。これまでMONOistで3つの連載を担当させていただきました。

これらの連載でも図解やチャートをたくさん作りました。全ての連載を合わせると、全31回、約12万4000。図解やチャートは約130枚。今、見返してみるとダメダメなチャートもありますが、そこは反面教師として参考にしていただければと思います。

本連載を読んでいただいている方は、上記の過去連載も読んでいただいているかもしれません。これまで約40年、設計者にいかにCAEを活用してもらうかに心血を注いできました。DX(デジタルトランスフォーメーション)時代の到来で蓄積したノウハウを棚卸ししなければならない時期が来ました。設計者が、例えば「Excel」など、使い慣れたツールで設計に必要な情報をはじき出す、その名も「カプセルCAECAEのカプセル化)」。近いうちに皆さんにお伝えできると思います。


次回へ続く

⇒ 連載バックナンバーはこちら

Profile

栗崎 彰(くりさき あきら)

1958年生まれ。サイバネットシステム株式会社 シニア・スペシャリスト。1983年より37年間、構造解析に従事。I-DEASの開発元である旧 SDRC 日本支社、CATIAの開発元であるダッソー・システムズを経て現在に至る。多くの企業で3D CADによる設計プロセス改革コンサルティングや、設計者解析の導入支援を行う。特に設計者のための講座「解析工房」が人気。解析における最適なメッシュ・サイズを決定するための「OK法」を共同研究で模索中。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る