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自動運転車が選手村で接触事故、豊田社長が語ったことは自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ)

自動運転技術に関して気になるニュースもありました。オリンピック・パラリンピック選手村内で走行しているトヨタの自動運転車「e-Palette(イーパレット)」が、視覚障害のある選手と接触事故を起こしました。

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 1週間お疲れさまでした。土曜日です。今週の金曜日はスタジオジブリの映画「風立ちぬ」が放送されました。三菱重工業の航空機設計者で、ゼロ戦を開発した堀越二郎氏と、同じ時代に生きた文学者の堀辰雄氏をモデルにした映画です。作中、主人公の二郎の夢には、実在するイタリアの航空機設計者ジャンニ・カプローニ氏が登場し、エンジニアの先輩として、ゼロ戦が完成するまでヒントやアドバイスを与える場面も印象的です。

 製造業に携わる人が見ると、至る場面に思うところのある映画だと思います。設計者が工場に出入りしたり、新しいものをつくるために工作機械の担当者を設計の会議に巻き込んだり、「日本は遅れている、追い付かなければいけない」という焦りや劣等感を原動力に、時代の先を行くものを目指そうとしたり。

 この映画を何度も見ていますが、登場人物たちが仕事に熱中する様子はいつ見ても胸に響きます。彼らが作ったのは戦争の道具ではあります。最後に壊れた機体が山のように映され、「1機も戻ってこなかった」というせりふもあります。しかし、うまく作れずにいるモノをどうしたら改良できるか、どうすればもっと性能を追求できるか、と没頭する様子は、いつ見ても尊いと思うのです。航空機に限らず、クルマはもちろん、さまざまな製品をつくる人に通じる尊さです。未見の方はぜひ、ご覧になってみてください。

軽EVは2022年春デビュー

 さて、今週も自動車に関してさまざまなニュースがありました。まずは、日産自動車と三菱自動車が発売する軽自動車タイプのEV(電気自動車)についてです。

 これまで、発売時期について明確になっていませんでしたが、2022年春に発売すると発表しました。また、バッテリー容量が20kWhであること、実質的な購入価格は200万円からとなることが明らかになりました。車両サイズは、全長3395mm、全幅1475mm、全高1655mmです。

 バッテリー容量で近いクルマを考えると、三菱自動車の「i-MiEV」が16kWh、トヨタ自動車の超小型EV「C+pod(シーポッド)」が9.06kWhです。走行距離は、i-MiEVが10・15モードで160km、シーポッドが高速道路モードを含まないWLTCモードで150kmです。

 トヨタはEVについて、エンジン車の使い勝手と必ずしも比べる必要はなく、充電時間が長くても走行距離が少なくても支障がない使い方の人もいる、と考えています。その考えに基づいてシーポッドが登場しました。軽のエンジン車は車体が軽くて燃費が良好なモデルが多いです。日産と三菱の新型軽EVの最終的なスペックはまだ明かされていませんが、どのように売り出していき、どんなユーザーを取り込むのか、気になりますね。

 軽自動車のEVといえば、日産自動車は2019年の東京モーターショーでコンセプトカー「IMk」を披露しています。IMkは、EVならではのダイナミックな走り、運転支援システム「プロパイロット2.0」の進化版やコネクテッド技術の搭載、都市部にも日本らしい伝統的な街並みにも合うデザインを特徴としています。取材でIMkの車内もじっくり見ましたが、単なる居住空間とするのではなく、「部屋」らしさ(特に和室らしさ)を意識した意匠も見受けられました。

 2022年春に発売される新型軽EVがIMkの血筋を引いているかはまだ分かりません。しかし、同じく2019年の東京モーターショーで披露されたSUVタイプのEV「アリア」は、コンセプトカーほぼそのままで製品化されました。IMkもそのまま出てくるのかどうか……と考えてしまいます。

手動運転と自動運転の間で

 自動運転技術に関して気になるニュースもありました。オリンピック・パラリンピック選手村内で走行しているトヨタの自動運転車「e-Palette(イーパレット)」が、視覚障害のある選手と接触事故を起こしました。事故については、YouTubeのチャンネル「トヨタイムズ」で社長の豊田章男氏が説明しています。

 事故が起きたのは26日14時ごろで、事故直後に豊田氏にも報告が上がりました。状況としては、T字路をイーパレットが右折して横断歩道の手前で一時停止した後、再発進するときに選手と接触したとのことです。選手村で走るイーパレットにはオペレーターが乗車しており、発進と減速の操作をジョイスティックで行うという役目を持っていました。直進や右左折はイーパレット側での自動運転ですが、横断歩道の手前などでの停止と再発進は手動運転でした。

 選手村には歩道があり、横断歩道には誘導員も立っていました。事故が起きた場所でも誘導員とオペレーターが安全を確認しましたが、オペレーターが発進操作を行った直後に選手との接触が起きました。「事故の瞬間の速度は時速1〜2km、時間にして1〜2秒」と豊田氏は説明しています。被害者は選手村内のメディカルセンターで治療と精密検査を受けており、治療後に自分で歩いて選手村に戻りました。

 豊田氏は事故の被害者である選手を心配して選手村を訪れましたが、「本番前に知らない人間に会うよりも、種目に集中する方がいい」と豊田氏と選手のコーチで意見が一致し、面会は見送りました。なお、被害者は柔道男子81kg級の日本代表である北薗新光氏で、けがは全治2週間で日常生活に支障はないものの、大事をとって出場予定だった28日の試合を欠場すると報じられています。また、事故当時、北薗選手は白杖を持っておらず、オペレーターと誘導員は視覚障害があることに気が付かなかった、とも報道されています。

 トヨタイムズの動画の中で、「自動運転技術に対する過信はなかったか、技術の限界ではないか」と問われて豊田氏は次のように答えました。

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