この記事は、2021年8月5日発行の「モノづくり総合版メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
現在ちょうど4〜6月期の決算発表が相次いでいます。2020年の4〜6月はちょうど新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が世界中で直撃し、ロックダウンなど経済に最も大きな影響を与えた時期でした。その反動とニューノーマルに向けた業務改善が進んだことから、2021年4〜6月については大幅な改善が進み、好業績が並んでいます。ただ、こうした中でも2022年3月期もしくは2021年12月期の通期業績予想の上方修正を行う企業は思ったより少ないように感じています。通期目標を据え置いた多くの企業が共通して述べたのが“不透明感”です。
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