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インテルが半導体プロセスノードを再定義、2024年にはオングストローム世代へモノづくり最前線レポート(2/5 ページ)

インテル日本法人が、米国本社が2021年7月26日(現地時間)にオンライン配信したWebキャスト「Intel Accelerated」で発表した先端半導体製造プロセスやパッケージング技術について説明した。

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プロセスノードを再定義、今後はオングストローム世代へ

 今回のIntel Acceleratedでは、これまで一貫性に欠けていたプロセスノードを再定義した。現行の量産ベースで最先端となる10nmSuperFin世代までは変更はないものの、それより先については「Intel 7」「Intel 4」「Intel 3」「Intel 20A」という名称に改める。「これまで自社製品を生産するという意味で問題はなかったが、IDM 2.0でファウンドリーサービスを始めるためには、顧客が他社のファウンドリーサービスからインテルに乗り換える時などに混乱が起こらないようにする必要があり、今回の再定義につながった」(土岐氏)という。

進化を続けてきたインテルの半導体製造プロセス
進化を続けてきたインテルの半導体製造プロセス、10nmSuperFin世代から先はプロセスノードを再定義し名称を改める(クリックで拡大) 出典:インテル

 現行のインテル製品で10nmSuperFin世代に当たるのは「TigerLake」だ。このTigerLakeを発表した際に紹介された次世代プロセスノードは「Enhanced SuperFin」と呼ばれてきたが、今回の再定義ではこのプロセスノードが「Intel 7」になる。nmという単位は取り払って、数字だけでプロセスノードを示すこととした。そしてIntel 7の次世代に当たる、これまでの7nmで表されてきたプロセスノードは「Intel 4」となり、さらなる次世代は「Intel 3」となる。

 一貫性に欠けるものの微細化を示してきたプロセスノードから単位が外れた新たな定義に移行するわけだが、それでは新たなIntel 7、Intel 4、Intel 3は何が違うのだろうか。土岐氏は「これまでもプロセスノードが進むごとにトランジスタの消費電力1W当たりの性能を10〜15%以上向上してきた。この性能向上は、微細化だけでなく周辺のさまざまな技術によって実現されている。今後は、微細化だけによらないさまざまな技術でトランジスタの性能向上を実現していくことになる」と説明する。

「Intel 7」はトランジスタの消費電力1W当たりの性能で10〜15%向上している
「Intel 7」は10nmSuperFinと同じ10nmプロセスを採用するものの、トランジスタの消費電力1W当たりの性能は10〜15%向上している(クリックで拡大) 出典:インテル

 そしてIntel 3の次世代は、表記される数字が大きくなりIntel 20Aとなる。これは、Intel 7、Intel 4、Intel 3と比較してトランジスタ構造が大きく変わることに加えて、微細化が原子数個分のレベルにまで進展し、加工精度が1nmの10分の1、0.1nmに当たるオングストローム世代に入ることを意味している。

「Intel 20A」は0.1nmに当たるオングストローム世代に入る
「Intel 20A」は0.1nmに当たるオングストローム世代に入る(クリックで拡大) 出典:インテル

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