ニュース
2020年の国内PLM市場は2616億円、8年ぶりにマイナス:製造ITニュース
矢野経済研究所は、国内PLM市場の推移および予測結果を発表した。2020年の同市場規模は前年比6.2%減の2616億7000万円となり、2012年以来8年ぶりのマイナストレンドとなった。
矢野経済研究所は2021年6月8日、国内PLM(製品ライフサイクル管理)市場の推移および予測結果を発表した。
発表によると、2020年の同市場規模は前年比6.2%減の2616億7000万円となり、2012年以来8年ぶりのマイナストレンドとなった。新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞で、世界規模で製造業の設備投資が落ち込み、その影響を受けたと考えられる。2020年1〜3月は好調に推移したが、コロナ禍の影響が本格化した同年4月以降は低調となった。
2021年の同市場規模は、システムメーカー出荷金額ベースで前年比1.7%増の2660億円と予測。PLM市場は経済動向や製造業の設備投資と連動しているが、中国やアメリカが既に成長に転じており、これらの国々が今後、同市場をけん引することが見込まれるという。
国内の今後の動向は未だ不透明なところも多い。しかし、大企業における設備投資が再度活性化すれば国内PLM市場も本格的な回復が見込まれるとして、2024年には3020億円に達すると予測している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ⇒連載「モノづくり革新のためのPLMと原価企画」はこちら
- 日産自動車はいかにしてPLMを整備したのか
アラスジャパンは2021年4月20〜22日の3日間、年次イベントである「Aras Community Event(ACE 2021)」をオンラインで開催。その中で、日産自動車が「Aras Innovatorによるエンジニアリングプラットフォーム戦略及び活用事例」をテーマに事例講演を行った。本稿ではその内容を紹介する。 - シミュレーションのプロセスとデータ管理機能を備えたPLMアプリケーション
Arasは、PLMアプリケーション「Aras シミュレーション管理」の最新版を発表した。シミュレーションを製品データのデジタルスレッドに接続でき、製品ライフサイクル全体にわたってシステムの調査と検証が可能になる。 - デンソーがアラスのPLMプラットフォームを採用、業務への柔軟な適応性など評価
アラスは2020年12月9日、自動車部品メーカーのデンソーがPLMプラットフォーム「Aras Innovator」を採用したと発表した。自動車部品の設計開発データを適切に管理するための、技術部品表プラットフォームとして運用する。 - 義肢メーカーがPLM採用、製品ライフサイクル全体でのトレーサビリティーを強化
義肢や装具の世界的メーカーであるOttobockが、ArasのPLMプラットフォームを採用した。Ottobockは、製品ライフサイクルの全プロセスで意思決定が可能になり、企業全体の連携を改善できることから、短期間で優れた製品を開発できる。 - DevOpsなPLMを目指すアラス、コンテナ活用によるクラウドネイティブ化も視野に
PLMベンダーのアラス(Aras)が事業展開を加速させている。過去3年間平均の売上高成長率は44%と高い伸びを示しており、PLM「Aras Innovator」の契約社数は365社、オープンソース版の利用企業数も1000社を超えた。米国GEの再生エネルギー部門やドイツ自動車部品メーカーのグラマーなどの大手製造業による大規模導入も進んでいる。